2004年09月12日
テレビゲームとデジタル科学展
上野の国立科学博物館で行われた、「テレビゲームとデジタル科学展」に参加してきました。まずは、14:00~16:00にかけて行われる、記念シンポジウム「テレビゲームの楽しさ」へ。会場は、上野本館の2階講堂。3人がけの長机が並べられていて、舞台があることを除けば、セミナーのような感じでしょうか。入り口で参加票提示を行い、資料を受け取ります。名簿を見たところ、応募総数は125人だったようです。中には5~6名のプレスの方々が、いました。
話の内容を掻い摘んで、箇条書きに並べます。
- テレビゲームには、工学、文学、美学、心理学などの要素が含まれる(岩谷氏)
- 最近は、ゲームボーイは小学生で卒業して、中学生は携帯などが話題の中心に(中村氏)
- テレビゲームは、インタラクティブ性を楽しむもの(岩谷氏)
- 現実世界のインタラクティブなゲームと比較して、架空の舞台を提供できることがテレビゲームの魅力(岩谷氏)
- ロボットを、ゲームの入力I/Fとして利用する[ロボット模型と同じ動きを、ゲームキャラがする](稲見氏)
- ゲームは、福祉にも使われている(岩谷氏)
- テレビゲームは、自意識を取り除いて、話をするきっかけとなる、どろんこ遊びのようなもの(中村氏)
- 製作者が楽しいと思うゲームではなく、プレイヤーが楽しめるゲームを作ることが大切(岩谷氏)
- ゲーム脳で前頭野が全体的に活性化しないのは、局所的に活性化させているためかもしれない[将棋、チェスなどで、そういう事例がある](坂元氏)
- 子供は時間のコントロールなど、様々に未発達。故に、善悪合わせて体感し、それらを測るものさしを学習させるべき(岩谷氏)
- テレビゲームの依存性は低いとされる。ネットゲームは高い。ただし、誰しもがなるわけではなく、例えるなら、薬物依存ではなく、アルコール依存のようなもの(坂元氏)
いろいろな角度からの話が聞けて、面白かったです。ただ「テレビゲームの楽しさ」という主題に沿った、具体的な内容を期待してたのですが、どちらかと言えば、マクロ的視点からのテレビゲーム論といった内容でした。
シンポジウム終了後は、展示会の割引券を配っていた(と言っても100円引き)ので、行ってきました。最初は、ENIAC、Apple2を始めとした貴重な黎明期のコンピュータが、数々展示されていました。PONGやスペースウォー(レプリカ)も。それから次のZONEに行くと、人の動きに合わせて、光のパネルが反応するという装置が。内容自体は単純だけど、つい楽しくなっちゃいます。こういった楽しさが、ゲームの原点なのかも。これからテレビを越えた革新的なデバイスが生まれたとき、かつて初めてゲームを体験した時のような喜びを、再び味わうことができるのかな。
さて、続いてはPS2の解体。中身は思ったよりすっきりしているんですね。でも、その中には、あの巨大なENIACを遥かに凌ぐ性能が積載されているわけで…、すごいもんです。
続いては、馴染みのある懐かしいゲーム機たちが登場です。ファミリーコンピュータ、インベーダー、ゲームウォッチ。そして、バーチャルボーイ、プレイディア、ぴゅう太、ファミリーベーシックまで。ここで見るまで、すっかり存在を忘れていたハードが色々あって、懐かしかったです。欲を言えば、「ゲームソフト」の展示も、もっと見たかったけど、やはり諸々難しいのでしょうかねえ。
とりあえず大体30分くらいあれば、十分に楽しむことができます。上野を通りかかった折には、ふらりと立ち寄ってみては、いかがでしょうか。
ところで、帰りがけ祭りの御輿に遭遇しました。何の祭りか分かりませんでしたが、とりあえず記念に一枚撮ってみましたw。それから、この日は昼抜きだったので、上野駅でうどん&ビーフシチューパンを食べちゃいました。最近出かけると、大概夕方に昼食パターンだなあ(汗)
投稿者 bokupi : 2004年09月12日 23:02
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