剣ヶ峰山登山

2024年3月10日、剣ヶ峰山に登山してきました。本当は日本百名山である武尊山まで行きたかったのですが、時間的に間に合う見込みが立たなかったので、泣く泣く断念しました。川場スキー場のリフトが使える冬季は、武尊山登頂の最短ルートが使えるのでこの機会を狙ったのですが。

川場スキー場には、新宿発のスキーツアーバスを使います。前日の夜に新宿で用事があったため、そのまま新宿ビジネスホテルに前泊しました。週末の新宿のホテル代はなかなか高額ですが、こちらはリーズナブルな価格です。広さは3畳ほどですが寝るだけなら十分です。

ホテルから都庁前まで歩いてスキーツアーの受付を済まし、少し歩いてバスに乗車します。上里SAで休憩を挟んで、10時30分ごろ川場スキー場に着きました。川場スキー場手前の道路で、雪道で立ち往生している車が多くて、若干到着が遅れました。

7階にあるリフト券売り場で登山受付を済ませます。事前にWEBで登山届提出とココヘリ予約を行なっているので、予約番号等を記入した事前予約用紙を提出します。一瞬で手続きが終わるので、事前予約した方が良いです。リフト券はスキーツアーに付いてくるので、引き換えます。

その後は暖かい屋内で準備を済ませます。さっそくアウターシェルまで着込んで、ゲイターも装着します。それから牛乳石鹸が目印の桜川リフトに乗り、そこからクリスタルエクスプレスリフトを乗り継いで、ゲレンデトップまで向かいます。標高が上がるにつれて寒さが堪えてきますね。

空は雪雲が広がっており、てんくら予報はCです。次の日はA予報なのが口惜しいですが、平日に休みを取った上で予報が悪化したら、それはそれで悔しいので、悩ましいところです。

リフトを下りたら、ロープ傍まで歩いて、そこでアイゼンを装着します。しかし装着をしたつもりが、何故か外れてしまったので、再装着しました。そしてストックとピッケル両方持ってきましたが、最初はダブルストックで登ります。

準備に手間取り、12時を回ってしまいましたが、さっそく登山開始です。最初はトレースに沿って緩やかに登っていきます。しばらく登ったところで、再びアイゼンが外れました。何がいけないのか考えつつ、再度装着しました。

しばらく進むと急坂が現れます。アイゼンがまた外れないか気にしつつ、登っていきます。勾配はどんどん急になっていき、登ろうとしても足が滑るようなシーンが出てきました。キックステップを頑張りつつ登っていきます。ただまたしてもアイゼンが外れました。

急坂区間が一旦終わると、平原に出ます。風が抜けるので顔が痛いです。雪は軽く降っている程度ですが、万遍なく覆いかぶさってトレースが判りにくくなります。締まった雪道があるのですが、高さが周辺と同じなので、ぱっと見判らないんですよね。途中トレースを見失い、居合わせた他の登山者と少しだけラッセルして、トレースに戻りました。

やがて剣ヶ峰山を見渡せる祠の前に着きました。ここから剣ヶ峰山を目指します。距離は短いですが急坂になります。途中で右足のアイゼンが外れたことに気づいて再度装着したら、左足のアイゼンが見当たりません。10メートルほど手前に置き去りにしていました。ちなみに往路はまだ武尊山を目指すつもりでいたので、あまり余裕がなくて写真はほとんど撮っていません。

ここに至るまで色々と駄目すぎますが、無事剣ヶ峰山に登頂しました。山頂は両側が切れ落ちており、さらに風が強かったので、結構怖いです。ぱっと見山頂標は見当たりませんでしたが、雪に埋もれていたのでしょうか。とりあえず武尊山方面に向かう下り道を覗いてみますが、聞いていた通りかなりの急勾配で怖そうです。そして何よりリフト運行終了時刻までに戻ってこれない気がしたので、この先は断念しました。アイゼンがやたら外れる件もあり、危険という判断もあります。

ちなみに、山頂を歩いていて軽い段差があるところを下る際に足を滑らせたのが、今回の一番のヒヤリ案件でした。この段差が斜めになっており、足を滑らせた先が斜面でしたので、一歩間違えたら滑落です。

というわけで祠まで戻って小休止。比較的遅い時間であることと、天気が良くないこともあってか、ほとんど人がいません。剣ヶ峰山を望みつつ、持ってきたカロリーメイトメープルシロップ味を頬張ります。

ミラーレス一眼で撮影を楽しみたいところでしたが、早々に寒さでシャッターが切れなくなってしまいました。スマホカメラは動作したので、そちらで撮影できました。雪が舞っていますが、天気は回復方向で時折日が差すタイミングもあります。薄日が差した剣ヶ峰山の写真が今回のベストショットかもしれません。やはり剣ヶ峰山は画になりますね。

その後はのんびり下山します。帰りはピッケルに持ち換えました。平原はトレースが判りにくいですが、それでもよく見るとうっすら痕跡が判ります。

急坂部分は前向きで下りましたが、後ろ向きや横向きで下りた方が良かったかもしれません。

上から見下ろすとよく分かりますが、登山道入口付近は巨大な雪庇がありますね。この辺はトレースが明瞭なので迷い込むことはないでしょうが、うっかり踏み込むと危なそうです。

ゲレンデトップに戻ったら、アイゼンを外して下りリフトに乗ります。ICカードは下りた場所でチェックされます。上は天気が悪いですが、下の方はもう青空が出ていますね。それからリフト券売り場で下山報告をしてココヘリとリフト券ICカードを返却します。

落ち着いたところで、恵比寿すずやにて昼食をいただきます。注文したのは極み御膳とエビスビールです。牛たんをしっかりと堪能しました。

16時20分、川場スキー場をバスで出発して、高坂SAで休憩を挟みます。小腹が空いたので、大黒豚まんをいただきました。渋滞もあったので、少し遅れて20時30分手前に新宿西口に着きました。

今回の山行データは以下の通りです。

距離2.19km
歩行時間2:23:13
経過時間2:23:16
高度上昇190m
平均心拍数100bpm

剣ヶ峰山のピストンです。高度グラフの平たいところは、アイゼンの着け直しをしているところだと思います。こう見ると結構な時間をロスしていますね。

今回は勇気ある撤退となりましたが、反省点は色々とあります。

  • アイゼンが外れる
  • アイゼンワークやピッケルワークがきちんと出来ていない
  • 準備に時間が掛かっている
  • そもそものスケジュールに余裕がない

4つ目は対処が難しい部分ですが、1つ目と2つ目は改善が必須ですし、3つ目もなるべく改善をしたいです。特にアイゼンは外れる件は、原因究明が必須です。以前の黒斑山や北横岳の時は、ここまで何度も外れることはありませんでした。前回までと異なり、ゲイターの上からアイゼンを付けたというのが違いの1つですが、この順番自体は本来あるべき順番なので、何か別の原因があるのかと思っています。過去よりも急勾配で力の掛かり方が違うことが要因かとも考えましたが、傾斜の緩い序盤でも外れているので、あまり関係はないかと思っています。

未登頂となった武尊山は、また夏に再挑戦したいですね。今回は川場スキー場から剣ヶ峰山まで登りましたので、今回行けなかったルートを含む周回ルートを通って縦走したいと思います。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

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