4時ごろ起床。たっぷり寝て、疲れを癒しました。8時くらいまでのんびりしてたら、フロントから早く朝食食べにきて、と電話がかかってきたので、朝食をいただきにいきます。定番の朝食メニューと、あとさすが原産地だけあって、ジャガイモがおいしかったです。デザートのクレープも良いですね。
9時ごろ、外に出ると、真っ青な空と急峻な山々が、視界に飛び込んできます。まさに山間の村といった感じです。小さな村ですが、ほとんどが観光客なので、とても過ごしやすい雰囲気です。アグアス・カリエンテス川のせせらぎを聞きながら坂を下っていくと、鉄道のレールが見えてきました。このレール沿いに店が並んでおり、飲食店街となっています。
今はマチュピチュ遺跡に向かいたいので、橋を渡ってすぐのところにある、シャトルバス発着場に行きます。この日はあまり並んでおらず、列に並んでわりとすぐにバスに乗ることが出来ました。シャトルバスはかなりの台数がフル稼働でピストン輸送しているので、列が伸びていてもそれほど待つことはないと思います。
乗車したら、九十九折のハイラムビンガムロードを登っていきます。時々下っていくシャトルバスとすれ違いますが、かなりの台数が動いているようです。マチュピチュ遺跡は、一日の入場人数の制限が2500人となっていますが、裏を返せば2500人もの人が大抵いるんですよねえ。また、この道を歩いて登っている人たちも、少数ですが見かけました。大体3時間ほど掛かるという情報ですが、タフですねえ。自分は車に揺られつつ、25分ほどして、遺跡の入口に到着です。
到着後、念のためトイレに行こうかと思いましたが、手持ちにソル通貨がなく代金を払えないので、断念。今回の旅はUS$のみで済ませましたが、ソル通貨がないと不便な場面がいくつかありましたので、現地通貨も併用したほうが良いですね。二重通貨状態なので、US$のみでも過ごせなくはないのですが。
階段を登ってマチュピチュ遺跡の入場ゲートを通ります。入場ゲート前で、ガイドは要らないか、と聞かれましたが、自分のペースで気ままに巡りたいので、お断り。歴史背景など色々聞けること自体は面白いのですが。
ゲートの先にあるちょっとした茂みを抜けると、目の前に見えてきたのは、インカの石組。そう、マチュピチュ遺跡とついに対面です。まだ全体像は全然見えないのですが、この瞬間が一番感動しましたね。このあとルートに沿って、少し上に登ります。大した上り坂でもないのですが、空気が薄いせいか、すぐに息が上がってしまいます。
その後全体の眺望が見渡せる場所に出ました。しかし、これは後のお楽しみ。まずは、マチュピチュ山の登山に向かいます。入山時刻が11時までなので、それに間に合わなくてはいけません。マチュピチュ山はワイナピチュ山ほどの人気ではありませんが、同様に1日の入場者数が決められており、予約制です。なので、この日のうちに登らないといけません。
ゲートに着いたら、登山簿に入山の記帳を行い、いざ登山開始。木々が生い茂り、時折鮮やかな小花が目を楽しませてくれます。しかし標高が高いため、すぐに息が上がってしまい、なかなか大変です。登山のペースの感覚と実際の疲労のズレがあり、登りにくいですね。
ある程度登ってくると、マチュピチュ遺跡を眼下に見ることが出来ます。これで少し元気を貰えます。また正面には雄大な山々の稜線を望むことが出来ます。本来はもっと低いところから登ってきてようやく見られるような景色を、一足飛びに見ている気分です。
登山道は結構整備されており、歩きやすいですが、先に書いたように標高の高さによる疲労があるので、急勾配に感じる箇所もあると思います。また、マチュピチュは朝夕は涼しいですが、日中は日差しで熱くなるので、わりと汗だくになります。それでも上に登ってくると、多少風が涼しくなるので助かります。途中いい感じの木陰があったので、休憩したかったのですが、小便くさくて残念。するなら遠くに飛ばせと思いました。
そろそろ登るの飽きてきたな、と思った頃、山頂が見えてきました。山頂部分は登ってくるまでの道と、少し植生が違うように思えます。アロエとか高山植物っぽい小さな花とか、見たことあるようで見たことない、そんな景色が楽しいです。
最後の階段を登ると、そこは山頂。マチュピチュ山の山頂を示す看板があります。山頂の標高は3082mです。麓が2430mなので、およそ600m強を登ったことになります。山頂部分はあまり広くありません。なので、あまり長い時間滞在していると、係員から早く下りるように促されます。自分が言われていると気づかなくて、セニョール!と言われて、ようやく気づけました。ちなみに食事禁止のはずですが、何か食べてる親子連れがいました。とは言え、基本的に大概の人はルールを守っています。
帰り道はもう足がガクガクです。ほんとにふらついて怪我でもしそうな感じだったので、ペースを落として休憩を多めに挟みつつの下山です。膝へのダメージを蓄積しないように気を付けます。
14時ごろ、ようやく下山完了しました。まだ時間はあるので、マチュピチュ遺跡の観光に向かいます。まずは、見張り小屋付近から、ワイナピチュ山を背にしたマチュピチュ遺跡の全体像を、望みます。マチュピチュと言ったら、まず第一に思い浮かべる光景だと思います。
その後は芝生に座って、ひとまず休憩。登山で疲弊しきっていて、動くのが辛いです。時折吹く高原の涼しい風を浴びながら、太古の遺跡と雄大な山々の景色を、楽しみます。でも、日差しがとても強いので、そちらに奪われる体力のほうが多そうです。マチュピチュ遺跡は日陰がほとんどないので、日傘とかあると便利かもしれません。
いつまでものんびりしていられないので、腰を上げて観光再開。見張り小屋や葬儀の石を見て、さらにもう一段高い場所へ行ってみたり。それからルートに従って、下の方へ進みます。途中いい感じの凹みがあったので、腰掛けて休んでいたら、係員みたいな人も着て、そこで休憩。一瞬入ってはいけないところで休んでしまっていたのかと、思ってしまいました。
それから、市街地方面に向かってみました。すると段々畑にリャマが数匹やって来ました。ちょうど日本人団体がいて、リャマに夢中です。自分も写真を撮っていたら、1匹が近くにやってきて、悠然と横を通り過ぎていきました。おかげでなかなかの近接ショットを撮ることが出来ました。
その後は市街地脇の大きな階段を下って行きます。なかなか急な階段です。途中では、精巧な造りをした水路の遺構を見ることが出来ます。当時の技術力の高さを感じられますね。
観光客は基本的に退場する流れで、遺跡内は少しずつ寂しくなっていきます。空も徐々に日の光が薄くなってきました。でも、少しでもマチュピチュ遺跡の中にいたいと思って、通路沿いの芝生の上で休憩していました。すると、隣にいた家族が柑橘系の果物1個を譲ってくれました。お昼も食べずに、喉も少し乾いていたので、これはありがたかったです。先にも書いた通り、本当は遺跡内は食事禁止なのですけど。ちなみに隣の方々は、おじいちゃんと孫のようで、おじいちゃんが孫にマチュピチュ遺跡の歴史を色々説明しているようでした。
16時すぎ、シャトルバスに乗って、マチュピチュ村まで戻ってきました。レール沿いの飲食店街は、まだお客さんはあまり入っていません。今のうちに食べてしまおうかと思いましたが、まずは疲れを癒そうと、ホテルに戻ることにしました。
部屋でしばらく休憩して、19時30分ごろ、夜のマチュピチュ村に繰り出します。すっかり夜の帳が下りて、真っ暗になっています。広場のオブジェはピンク色など鮮やかにライトアップされており、飲食店街は灯りとともに賑わいを見せています。アルマス広場のほうにも足を運んでみましたが、ライトアップされた噴水や教会が、きれいでしたね。
そして夕食に選んだお店は、ガイドブックにも載っているToTo’s Houseです。とても広くて席数が多いです。自分が行ったときは十分席に余裕がありました。注文したのは、アルパカのステーキと茹で野菜添えです。アルパカ肉は特に臭みもなく、美味しかったです。ベリーソースも合いました。そしてお酒はピスコサワー。卵の白身でマイルドになっているんでしょうけど、それでも自分にはなかなかきつめのお酒でした。でも、ついついちびちびと飲み進めてしまう、そんなお酒です。
お酒も入って良い感じでホテルに戻り、22時すぎには就寝しました。明日は、最後のマチュピチュ観光です。