ペルーの旅~4日目

5時に起きて、シャワーを浴びます。昨日とかは疲れて浴びていないので、久々にすっきりしました。そして9時すぎにチェックアウトをして、マチュピチュ遺跡に向かいます。

この日は、昨日見られなかったところを回ります。見張り小屋付近を通り、マチュピチュの全景を望んでから、市街地へ向かいました。門をくぐっていざ中へ。壁のような石組で仕切られた部屋のような空間がたくさんあります。高低差もあったりするので、色々回ろうとすると、地味に疲れます。

市街地を抜けると、巨石が見えてきました。ここが石切り場です。マチュピチュ遺跡に使われている石を削り出した場所になります。青い空に濃い岩の色が映えます。

さらに進むと、神聖な広場に出ました。石組が隙間なく積まれて洗練された造りの主神殿や、小さな木立があります。遺跡の中は木々がとても少ないので、癒されます。ここはその名の通り、広場になっているので、団体ツアー客の説明の場にもなったりして、わりと混み合います。人の数は多いのに日陰は少ないので、壁際に出来た僅かな日陰に、人々が連なっている光景が見られます。

広場を出ると、次は階段を登ります。ここが良い感じに日陰になっているので、踊り場脇のスペースでひと休み。空気が薄いせいか、思っている以上に疲れます。上まで登ると、インティワタナという日時計が見られます。とは言え、日時計の見方が分かっていなかったので、ふーん、で終わってしまいました。

それから階段を下り、メイン広場を反対方向から見渡します。メイン広場から周囲の遺跡を見渡す眺めが気になりますが、残念ながら入ることはできません。道を隔てて、広場と反対側に広がるのは、農業試験場。今ではただの草むらですが、様々な農作物の品種改良等を試みた場所だそうです。こういう話を聞くたび、数百年の昔って、自分が何となく想像しているよりも、進んだ文明を持っていたんだなあ、と感じます。

マチュピチュ遺跡の端っこに出ました。東屋のような建物があり、そこで日差しを凌いでいる人たちがいます。その前には聖なる岩が、鎮座しています。そこをさらに進むと、ワイナピチュ登山口があります。自分は前日にマチュピチュ山へ登りましたが、ワイナピチュ山の登山口ってこんなに遠いんですね。でも人気が高いのは、ワイナピチュ山の方です。ワイナピチュ山には登っていないので、比較はできませんが、マチュピチュ山でも十分満足できると思います。

端っこに来たので、岩の上に腰掛けて休憩していたら、尻が痛くなりました。平坦なようでも凹凸があるようで、椅子の偉大さを思い知ります。

続いては、貴族の居住区と技術者の居住区を散策します。様々な建物の遺構が残っており、入り組んだ感じになっています。屋根がないので、屋内外の区別がつきにくいですが、石組の壁はかなりしっかり残っているので、街の雰囲気は何となく感じ取れました。有名なスポットを見ようと、ガイドブックにも載っている、入口が3つある家を探しましたが、似た場所が多くていまいち確信を持てず。その後は天体観測の石や、途中で積み方が変わる石組を見たりしました。天体観測の石は、水がちょこっと張られているので、見る位置を整えれば、太陽を観測することができます。とは言え、眩しすぎてほとんど見られませんでした。

こうしてかつての暮らしに思いを馳せながら探索をしていると、アンコール遺跡を探訪しているときの気持ちを、思い出します。ちなみにアンコール遺跡ではサルが遺跡の中にいましたが、マチュピチュではリャマが自由に闊歩しています。

居住区を抜けると、入口方向には上から下へ連なる段々畑が見えます。視界一面に広がるその姿、あまりのスケールに圧倒されます。そんな中、手前にポツンと1本立っている木が印象的。周囲の遺跡と合って、画になりますね。

続いて、コンドルの神殿を見学します。3つの巨石が、それぞれ両翼と胴体を表しているようで、言われてみればコンドルっぽく見えてきます。でも、言われなければコンドルには見えないかも。

一通り見学した後は、段々の先端に行って、眺望を楽しみつつ休憩します。日差しは熱いですが、時折吹く風が涼しくて心地よいです。いくつか見逃したスポットがあったので、戻って回ろうと思ったのですが、ものすごい段数の階段を登らなくてはなりません。半分程度まで登って、結局引き返しました。マチュピチュ遺跡は、本当に高低差がすごいので、前半ルートでの見逃しを後半ルートで取り戻すのは、結構しんどいです。マップを見ると意外といけそうに見えるのですが、とにかく高低差が大きいです。

こうしてマチュピチュ遺跡を堪能した後は、マチュピチュ村へ下りてきました。バスは少し並びましたが、ほぼ待ち時間なしで済みました。

時間は13時前なので、列車の出発までそこそこ時間があります。というわけでお昼を取ることにしました。特にお目当ての店はなかったので、道を歩いて呼び込まれたところに入りました。注文したのは、マチュピチュピザとオレンジジュースです。マチュピチュピザは良く覚えていませんが、確か珍しいものがトッピングされているわけではありません。サイズは大と中がありましたので、中にしました。そしてオレンジジュースは当たり前のように生搾りが出てきます。濃厚でおいしいです。で、支払いなのですが、ソル通貨を持っていなかったので、US$支払いにしてもらいました。でも、レート換算すると、どうも高すぎなんですよね。あまりUS$支払いする人がいないのか、一旦戻って再提示されました。意図的なのか、間違えなのか、分かりませんが、メニューにはソル表記しかないので、立場が弱いです。US$でも何とかなるけど、やはり現地通貨は持っていたほうが良いな、と思いました。

お腹は満たされたので、そろそろかな、と駅に向かいます。すると、そこにはやけにたくさんの人の姿があって、何となく嫌な予感がします。時間になってもアナウンスが出なくて、ちょっとドキドキ。で、貼り紙発見しました。スペイン語のみですが、列車番号と時刻表記があるので、列車遅延案内だとわかります。というわけで、1時間半くらいの遅延です。南米なので、こうした遅延は日常茶飯事なのかと思いましたが、後でガイドさんに聞いたところ、ここまで遅れるのは珍しいとのことです。

というわけで、遅れながらも列車はマチュピチュ村を出発です。今回は往きと違って、対面にならない席だったので、ちょっと落ち着きます。夕暮れに包まれていく聖なる谷を車窓から眺めます。そして今回は乗車区間が少し長いためか、軽食が往きよりも少し豪華になっています。葉っぱに包まれた蒸し物もありました。

そしてオリャンタイタンポを過ぎて外もすっかり暗くなった頃、車内ではファッションショーが始まりました。乗務員の方々がモデルになって、商品である服を着て、通路をランウェイに見立てて歩きます。途中、何名か女性の乗客が誘われて、参加したりしなかったり。最後、一般女性がトイレに行くために席を立った際に、勘違いされて拍手が起きるというオチが付きました。ショーが終わった後は、商品の販売です。買っている人もいましたが、安いものでもないので、それほどの人数ではありません。

ポロイ駅に着いた頃には、完全に真っ暗です。ガイドさんたちと合流し、車でクスコ市内に移動します。郊外の明かりの少ない場所では、星がとても良く見えます。空気がきれいで空に近いおかげでしょうか。まさに満天の星空という表現がふさわしいです。天の川っぽい星の集まりも、少し見えた気がします。

ホテルに到着後はまったり。ホテルの窓から見る夜景もなかなか素敵。強い明かりがないので、建物の明かりが点々と闇の中に浮かんでいて、さながら地上の星空です。

部屋はそこそこ冷えますので、布団に籠ってまったりと過ごしました。はるばるやって来たペルーでの旅も、何だかんだであと1日です。明日行く予定のリマの情報を見つつ、寝ました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする