ペルーの旅~2日目

5時手前に朝食をいただきます。朝早いので部屋の電気が点いていなかったり、メニューがあまりなかったりで、軽く済ませます。そして5時15分、空港に向けて出発です。余裕を持った出発なので、空港では2時間ほど待ちました。ちょっと新鮮だったのは、ペルーの国内線では、ペットボトルの持ち込みが可能なんですね。そう言えば、日本の国内線も少し昔は、持ち込めたような気がします。

9時すぎにクスコ空港に到着しました。空港の外でガイドと合流し、車で市内に向かいます。だいたい15分くらい掛かりました。ホテルに着いたら、コカ茶を飲みつつ、説明を受けます。マチュピチュに向けての移動まで、少し時間があるので、クスコの街を散策します。

インカらしさを感じさせるモチーフを眺めつつ、Tullumayo通りを真っ直ぐ進みます。これまで世界の町々をいくつか巡って来ましたが、それらとは違う雰囲気を感じて、新鮮でした。背の高い建物がないので、青々とした空が広く、そして建物の白壁とのコントラストが、気持ちいいです。

途中、リマックパンパ広場が右手に見えたら左へ曲がり、坂道を登っていくと、立派な建物が見えてきました。サントドミンゴ教会です。青い空に茶色い建物が映えます。十字架のオブジェの下には、花束が供えられており、きれいでした。教会前には土産物売りがいますが、特にしつこくありません。

教会を通り過ぎて坂を下ると、大きな広場が見えてきます。脇には大きなサボテンが生えており、南米らしさを感じさせてくれます。この広場、何なのかよく分かりませんが、中には入れず、周囲にはものすごい数の警官が立っています。と言っても、物々しい雰囲気ではなく、にこやかに雑談とかしている感じですが。

アルマス広場に行きたいのですが、方向がよく分からなくなってきました。色々調べて、どうやらここはElSol通りのようです。というわけで、軌道修正して、再出発です。

ちなみに、歩いているとすぐに疲れてしまいますが、これが標高が高くて空気が薄いせいなのか、あるいは寝不足のせいなのか、よく分かりません。Ruinas通り、サンタカタリナ博物館などを通り、やがて観光客の多い少し細めの通りに出ました。ここは建物の背が少し高く、何となくヨーロッパっぽい雰囲気を感じます。その後道を進んでいくと、開けた場所が見えてきました。

ついに、アルマス広場に到着です。道を横断して、いざ広場へ。立派なカテドラルやラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会が周囲を囲み、壮麗です。一方広場には、青々とした芝生が広がり、色とりどりの花々も植えられており、目を楽しませてくれます。そして至るところに、虹色模様のクスコ市旗がはためいています。

開けた場所なので、クスコを取り囲むすり鉢状の構造がよく分かります。中心部から離れた上のほうに行くほど、貧しくスラム街のようになっています。遠目にも、粗末な造りになっていることが、伺えます。アルマス広場にも土産物売りはいますが、それほどしつこくはありません。でもここに来るまでの道中で出会った人たちよりは、少々食い下がりがありました。

復路のことも考えて、そろそろアルマス広場を出発します。そしてホテルに帰る前にちょっと寄り道。宗教美術博物館にある14角の石を探してみたいのです。意外と簡単に見つかるかな、と考えていたのですが、ところがどっこい、なかなか見つけられません。人だかりがあるかなあ、と思ったんですが、特にありません。珍しがっているのは日本人だけなんですかねえ。ちなみにこの界隈には、民族衣装を着てアルパカを連れた観光客向けのモデルたちがいます。自分は撮影対象として、人にあまり興味がないので撮影しませんでしたが、少々のチップを払ってインカらしさを収めるにはいいのかもしれません。

12時ごろホテルに戻ったら、ウルバンバへ向かって出発です。すり鉢状の街を登っていくと、だんだんと街並みが変わっていきます。市の中心部に比べて粗末な造りの家が多く、子供たちも全裸や半裸で軒先にて遊んでいたりします。あからさまに危険な空気は感じませんでしたが、不用意には足を踏み入れないほうが良い場所だとは、思いました。

そんな街並みさえも抜けると、雄大な景色が広がります。数多の山々やそこに広がる畑、ところどころに点在する家や小屋、とてものどかな光景です。冬だったので全体的に枯草色でしたが、夏場に訪れたら青々としていて、また違った景色が見られるのでしょうね。ときどきガイドさんが説明してくれますが、説明が終わると車の心地よい揺れで、つい転寝をしてしまいます。ここまでほとんど寝ていないですからね。途中ペットボトルの水を買ってもらいました。

ウルバンバに着いたら、観光客向けのビュッフェ形式のレストランへ。色々ペルー名物とかもあるのでしょうが、不勉強でよく分からないまま味わいます。唯一キヌアは分かりました。食感が面白いですね。そして飲み物はインカコーラ。この後も何回か飲むことになりますが、これが初めて。コーラと名が付いていますが、あまりコーラ感はないです。甘い炭酸飲料といった感じでしょうか。色のイメージが強いせいかもしれませんが、ドデカミンとかそんな感じの味です。

その後もう少し車を走らせて、オリャンタイタンポに着きました。石造りの街で、細い道を走っていきます。そして駅近くに着きました。途中、ガイドさんの勧めで日焼け止めクリームを購入です。日差しは気を付けたほうが良いという情報は知っていつつも、荷物検査対応が面倒で持ってきていませんでした。結果的に、ここで日焼け止めクリームを買ったのは、正解だったと思います。

少し早いけれど、オリャンタイタンポ駅に入場します。オリャンタイタンポの街を散策しても良かったのですが、のんびり散策できるほどの時間もないので、駅で待つことにしました。待合室には既にそこそこの人の数があります。しばらく待つと、砂埃を巻き上げながら、ペルーレイルが入線してきました。指定席制なので、各号車前に並んで、検札を受けます。途中、何かを食べていた後ろの客に、駅に居ついていると思われる黒犬が、しきりにおこぼれを貰おうとアピールを仕掛けていました。

さて、ここからマチュピチュ村まで、聖なる谷を列車で進みます。乗った列車はビスタドーム。窓が天井部分まで続いていて、眺望を楽しめる作りになっています。観光列車らしく、対面のテーブル席ばかりなので、ひとり旅の身ではちょっと気まずいです。噂の座席交換は、数か所で行われているようでしたが、自分のところは特に関係なしでした。

車窓からの景色は、高くそびえる山々と、時折見える畑などです。標高の高い山などは冠雪しており、景色に彩を添えてくれますね。線路に沿ってウルバンバ川も流れているのですが、席が反対側だったため、ほとんど見られませんでした。見どころ案内とか聞いていると、川沿いの席のほうが当たりなのかな、と思いました。

列車内では軽食として、菓子パンと飲み物が出ます。先ほどに続いて、インカコーラを選びました。昼食をたっぷり食べたあとなので、あまりお腹は空いていなかったりしますが。

さて、列車が進んで標高が下っていくと、徐々に車窓の景色が変わっていきます。先ほどまでの乾いた感じではなく、まるで熱帯ジャングルのような植生になっていきます。マチュピチュはこのようなジャングルの中に、眠っていたんですね。

17時すぎ、マチュピチュ駅に着きました。駅から出て、現地の案内員と待合せします。大して広くない場所なのですが、合流までに少し手間取りました。なぜか気づきませんでした。

土産物屋の並ぶマーケットの細い道を抜けて、マチュピチュでお世話になるインティプンクに到着です。チェックインの手続きを済ませたら、部屋に入って布団にバタンキュー。部屋は一人用でかなり狭いです。でも、川の流れが聞こえたり、外の景色が見えたりするので、閉塞感は緩和されています。

2日ぶりのまともな睡眠なので、さすがにこの日は夕食を食べることなく、爆睡しました。明日からのマチュピチュ観光が楽しみです。

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