2日目の朝、7時くらいに起きました。8時くらいに朝食会場へ向かうため外を歩きましたが、気球の姿はほとんどありませんでした。もう少し早起きしないと見れないようですね。朝食会場は、ギョレメの街や奇岩地帯を見渡せる、眺望の良いところです。ホテル自体が少し小高い丘の途中に建っているので、こうした眺望が楽しめます。小さなホテルなので、朝食のメニューはそれほどありませんが、ハムチーズ、ピクルスゆで玉子など、ひと通りあります。オリーブが3種類くらいあったのが印象的でした。こちらではポピュラーな食材なのでしょうね。
食事のついでに、明日のツアーを予約。自力での観光が難しい南部方面を回るグリーンツアーを申込みました。今日は、レッドツアーの範囲を、自力で観光します。
9時すぎにホテルを出発。とても良い天気で、真っ青な空と奇岩の薄茶色が、眩しく目の中に飛び込んできます。気温も程よい感じで快適です。まずはギョレメの街中を軽く散策します。オトガルのレンタサイクル屋の近くにあったATMで、現金を調達。クレカによるキャッシングは便利ですね~。
さっそく最初の目的地である、ギョレメ野外博物館を目指します。雄大に広がる奇岩群と黄色い草花のじゅうたんの共演が素敵です。良い時季に来たなあ、と思います。奇岩地帯を満喫しながら進んでいたのですが、行けども行けども目的地が見えて来ません。途中、標識を見て、先へ行きすぎたことに気づきました。
てくてくと来た道を戻って、軌道修正。すると、先ほどは全然人がいなかったけど、今度は観光客らしき人がたくさんいて、正しい道に進んでいるとひと安心。
ギョレメ野外博物館前に着きました。駐車場から繋がるエリアには、土産物を中心としたお店が軒を連ねる通りがあります。日本語の呼び込みもときどき聞こえました。チケットブーズに行き、チケットを購入したら、入場。各国のツアー客がたくさんいて、結構混んでいます。場内は、いろいろな奇岩があり、内部に入ったりできます。太古の時代に、硬い岩をくり抜いて、このような空間を作り上げたと思うと、驚嘆します。内部のディテールもわりと細かく、一方で適度な粗さも感じて、その風合いが当時の生活を忍ばせます。内部には部屋同士が繋がっている箇所もあり、ちょっとした探検気分を味わうことができます。ただ、景色としては、やはり外から眺めたほうが、きれいですね。
だいたい1時間くらい回った気がします。途中日本人から写真撮影を頼まれたりしました。
続いて向かったのは、ローズバレー。ギョレメ野外博物館から少し戻ると、ローズバレーを横に眺めることができる未舗装の道があります。先に進む前に木陰で少し休んでいると、欧米系のバックパッカー女性が挨拶してくれました。だいぶ休まったので、道なりに進むと、谷の色が白っぽい色からピンクっぽい色に変わってきました。まさにローズバレーと言われる所以ですね。ただ、この道は未舗装で砂地なので、車やバイクが通り過ぎると、途端に砂埃に覆われます。レンタルのバギーで運転しているの気持ち良さそうでしたねえ。
目指す先は、チャウシン村。途中分かれ道が何箇所かありますが、看板に従えば特に迷うことはないかと思います。犬に追い越されつつ、チャウシン村に着きました。入ってすぐのところにあるレストランでお昼ごはんをいただきます。注文したのはシシケバブとチャイ。そこそこ歩いてお腹も空いていたので、とても美味しくいただきました。シシケバブは肉々しくて、元気復活です。村の中心部からは外れているので、観光客の通りも少なく、とてものどかな雰囲気。まさに村に来たという感じです。
食事を終えたら再び歩みを進めます。途中メキシコから来たという青年に写真を頼まれて、ちょっと世間話。彼とは進む方向が反対なので、別れを言って、先に進みます。すると、ずいぶんと見晴らしの良いところに出ました。眼下には何本もの大きなキノコ岩がそびえています。しばし眺めを堪能したら、急峻な山道を下りてキノコ岩のある場所へ向かいます。まさに「奇岩」といった風貌で、テンションが高まりますね。大きく広がる草原と、そこに生えるキノコ岩、さらに奥には岩山がそれらを包み込むように連なっています。雄大さと、ここにしかない景色を同時に感じることができました。
さて、再び村のなかへ。最初はまた新しい村に着いたのかと思いましたが、先ほどと同じチャウシン村でした。村の中を歩いていると、とにかく猫とたくさん会います。猫好きには溜らないですね。小さな売店で水を買いつつ、村の中を通りを進みます。途中民家の庭のなかから、ハロー、と声をかけてくれる少年がいたりして、和やかな気持ちになりました。
さて、次の目的地ですが、明確には決まっていません。適当に道を進んでいきます。するとバイクのあんちゃんに乗ってけよ、と誘われたけど、さすがにちょっとお断りしました。それからしばらくすると、バイク2人乗り2組に、罵声を浴びせられる事案が発生。先ほどの件との関連性は不明です。そのあともう一度絡まれて、ちょっと怖くなったので、舗装道路から離れた内側の道を進むことにしました。
どこへ出るのか分からない山道を進みます。隣に見える岩山の色がだいぶ濃くなり、恐らくこの辺がレッドバレーなのでしょうね。道が途切れていたり、かなり険しかったりして、徐々に不安が募ってきます。だいぶ先の方に観光客らしき人影が見えるのが、心の支え。
何とか妖精の煙突のところまで、到達しました。しかしここで天候が怪しくなってきました。広がる黒い雲と吹き荒れる突風。雷の音も聞こえて来ました。あまりの風に砂が舞い上がり、目を開けていられません。風が収まるまで、岩陰に伏せって待ちます。
多少穏やかになってきたので、先に進んで、地上に下りてきました。自分の居場所がよく分からなくなっていたのですが、「Open Air Museum」の看板を見つけて、ギョレメ野外博物館の近くかとひと安心。しかし、どうも景色が違うんだよなあ……と思って進んで行くと、たどり着いたのはセルヴェ野外博物館でした。
うーん、本当はぐるっと周ってギョレメへ帰りたかったんですけど、ここからではまだ結構距離があるし、道に迷うリスクもあったので、来た道を戻ることにしました。往時に比べて、道がわかっている分、あまり長くは感じませんでした。途中、荷台に乗った子どもたちと何度もハローと手を振り合いながら、ギョレメへの帰途へつきます。ちょっと嫌なことがあっただけに、心が洗われます。
ギョレメに戻ったあとは、売店で2Lの水を買って、広場に腰かけて一服。そこで、昨日迎えにきてもらったツアーの人に偶然会って、軽く挨拶。その後、SARAY LOKAL FOODにて、夕食をいただきます。ロカンタ形式で、注文したのは肉じゃがっぽい料理。飲み物はエフェスビール。なかなかんまんまでした。ライスの量が結構あるので、ビールも呑むと、だいぶ満腹になりました。
外は、少し夕闇が広がり始めたところで、まだ明るいです。しかしもう疲れたので、ホテルに帰りました。さて、この洞窟ホテルなのですが、洞窟なので湿度温度は一定に保たれます。で、その湿度が結構高いんですよね。汗で濡れた服が乾かないどころか、乾いていたはずの服が湿ってくるほどです。そして、シャワーのお湯が出ません。言えば何とかなったかもしれませんが、この湿度状況で思いきり使うと、構造上ビショビショになって、トイレや洗面が使いにくそうだったので、そのままにしました。そして最後の不満として、洞窟の中で外窓もないので、まったく携帯の電波が入りません。
とくにすることもないので、寝たのは、20時すぎ。