於茂登岳登山

2024年02月17日、沖縄県最高峰である於茂登岳に登ってきました。しま山100選には於茂登岳ではなく野底岳が入っているので両方登っておきたいところですが、バスの便の都合上1日で両方行くのは難しいので、今回は於茂登岳を選びました。

8時30分、バスターミナルからバスに乗っておもとバス停まで向かいます。予定より10分ほど遅れて9時25分手前に着きました。ここから30分弱歩いて登山口まで向かいます。正面に於茂登岳の山容を見据えながら脚を進めます。ほぼ平坦ですが、緩やかに登っているようです。舗装路が終わると砂利道になります。一応車でも走れそうな道です。やがて登山道入口に着きました。

いざ登山開始したら、初手から道迷いをやらかしました。勘違いから右方向が正しいと思い込み、沢筋に沿って登っていきます。結構険しいなー、と思いながら進んでしましたが、途中でこれはおかしいと気づいて引き返しました。スタート地点まで戻って左手を見ると、道がありました。

道に沿って粛々と登っていきます。ほとんど樹林帯なので、日差しを浴びなくて済みます。今回はスニーカーで登りましたが、地面が粘土質で滑りやすいので、可能でしたら登山靴の方が安全かと思いました。植生は南国らしい植物が目立ちますが、本州で見かけるような木々も生えていて、大体半々くらいの印象です。途中展望が開ける場所があり、海を望むことができました。

しばらく進むと滝へ向かう道との分岐点がありました。とりあえず登頂を優先したいので、滝は後回しにします。山頂に近づいてくると木々はなくなり、琉球竹が生い茂ってきます。身長以上の丈があり、おかげで眺望は効きません。

滑りやすい急登を終えると、気象レーダー観測所に出合いました。観測所の敷地は立ち入り禁止となっていますので手前から眺めます。

ここから平坦な道を5分ほど歩くと、電波塔のある広場に出合います。この広場からはほぼ360度の眺望を得られます。石垣島の中央部に位置する於茂登岳なので、石垣島全体を見渡せます。

山頂標と三角点は広場奥の小道を入った先にあります。先に三角点があり、その奥に標高526メートルの山頂標があります。周囲は琉球竹に囲われているため、山頂標と景色を一緒に映すことはできません。

ただし山頂標の奥にある岩の上に乗っかることで、琉球竹による目隠しを越えて景色を楽しめます。特に川平湾方面は絶景ですね。岩の上は狭く風も抜けるので、転落リスクを回避するためあまり長居はしません。

特に食事等も持ってきていないので、一通り山頂を堪能したら下山を始めます。できれば12時15分のバスに乗ってそのまま川平湾に向かいたいですが、ちょっと厳しそうなので13時30分すぎのバスターミナル行きのバスに切り替えました。

登りでの足元の滑りやすさを受けて下山時は結構警戒していたのですが、思いのほか滑ることなく下りられます。日が昇って地面が多少乾いてきたのでしょうか。それでも今回はスニーカーで且つストックもないので、慎重に下りました。

途中登りでスキップした荒川の滝を見学します。分岐から多少歩くかと思っていたら、1分と掛からない位置でした。ただ眼前で見学する際に通る道は、足を踏み外さないように気を付けた方が良いです。下まで降りると、木に遮られることなく、滝の全貌を望めます。

滝の見学を終えたら下山を続けます。登りでは反対側を見ていたせいで気づかなかった大御岳ぬ清水の石碑を見つけました。

登山口まで戻ってきたら、バスの到着まで時間がたっぷりあるので、バス停までのんびり歩きます。道中は蝶がたくさん舞っているので、撮影を頑張ってみました。空を見上げるとだいぶ雲が広がってしまい、すっかり曇天になっています。ぎりぎり良いタイミングで登頂できたようです。バス停まで戻ったら、自販機で飲み物を買って一服し、下山完了です。

今回の山行データは以下の通りです。

距離8.62km
歩行時間3:18:45
経過時間3:30:27
高度上昇488m
平均心拍数118bpm

観光地の10分程度で登れるような山ではなく、登山口から片道1時間を要し、登山道もしっかり山道です。公共交通機関を利用する場合は、さらにバス停から登山口まで片道30分弱掛かります。必要体力については、普段から山に登っている人でしたら、だいぶ楽なレベルかと思います。装備はスニーカーでも登れますが、足元はわりと滑りやすいので注意が必要です。ただ片道1時間とはいえ、夏の暑さになったらきついでしょうね。登るなら冬の時期かと思います。ちなみに沖縄県最高峰ですが登山者はさほど多くありません。とはいえ全然いないわけではなく、この日は10人強とすれ違いました。

なお自分が登ったときは山頂がすっきり晴れていましたが、翌日と翌々日に見た時は山頂部分だけ雲に覆われていたので、タイミングが悪いと真っ白になるのかもしれません。

ところで日本百名山に沖縄県の山が1座も入っていませんが、日本百名山が刊行された時期に沖縄が米国施政下であったことが影響していそうです。沖縄県最高峰であり、信仰の歴史もあり、正保国絵図に唯一登場する琉球の山岳であることから、百名山に選定される要素は備えていたように思えます。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

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