2026年09月13日、日本百名山である高妻山を登ってきました。以前戸隠山を登った際に気にはなっていたのですが、当時はそこまで強く日本百名山を気に掛けていなかったので、戸隠山を優先していました。

戸隠に前泊して、戸隠牧場まで車で送ってもらいます。6時ごろ、戸隠牧場に着きました。天気はあいにくの雨ですが、正面には薄く虹が架かる光景が見えたので、晴れ間への期待が募ります。天気予報を見る限りここまでしっかり降るとは思いませんでした。レインウェアは宿を出る際に着ています。

牧場入口傍に登山届の記入場所がありますので、そちらで記入を済ませて投函します。それから牧場内を歩いていき登山口へ向かうと、10分弱で一不動への登山口に出合います。

ここから山道になります。最初から少しの区間は平坦ですが、徐々に登りが始まります。しばらくの間大洞沢に沿って登ることになります。途中何度か渡渉も発生します。降雨によって若干水量は増している気がしますが、特に通行に際して問題はありません。一応増水時に備えた巻き道が用意されている場所もありました。ここを戸隠山登山で真っ暗な中下山しましたが、改めて恐ろしいことをしていましたね。
早朝の沢沿いなので、少し熊が気になってしまいます。沢の音に負けじと熊鈴を鳴らしながら登っていきます。次第に勾配は急になっていき、息が上がります。ところどころ花が見られるものの、樹林帯で大きく変わり映えはしないので、この区間の写真はあまり撮っていませんでした。

やがて滑滝に出合います。水の流れていない右側を登りますが、雨で濡れているので鎖に思いきり頼ります。乾いていればグリップを効かせて登れると思いますが、濡れているとちょっと怖いですね。

続いて巨大な一枚岩である帯岩がその姿を現しました。今回のルートで唯一ミスしたら死ぬ可能性が高い場所です。細い道の上を歩きながら、帯岩をトラバースします。大人1人分以上の幅はあるので特に難しくはないのですが、万が一足を滑らせたら崖下へ真っ逆さまです。用意された鎖は常に持ちながら進みました。しかし鎖の取り付け位置が低くて、持ちながらだと歩きにくかったですね。

帯岩を過ぎると氷清水に出合います。結構豊富に出ていたので、ここまでで消費した分を補充しました。

やがて周囲が笹薮となり樹高が低くなってきたら、一不動に到着です。地名としての一不動はこちらですが、モニュメントの一不動はもう少し先にあります。一不動避難小屋の前にあるベンチに腰掛けて小休止しました。

ここから平坦な道を挟みつつゆっくりと登っていきます。そして登山道脇には、一不動から始まり、仏教の十三仏が順番に現れます。高妻山で折り返す場合は、十阿弥陀までです。全てを見るには乙妻山まで足を伸ばさなくてはなりません。何箇所か展望が開ける場所がありますが、あいにくのガスで真っ白です。ただ上から日が差しているような明るさは感じます。高山植物も随所に見られ、ついつい写真を撮ってしまいます。

二釈迦、三文殊、四普賢と順番に見て行き、五地蔵山で五地蔵に出合います。そこからもう少し先へ進むと、弥勒新道との合流点になります。こちらに六弥勒があります。

高妻山登山道の看板に導かれて、足を進めます。歩き始めてすぐの場所で七薬師に出合います。その後はアップダウンはあるものの、それほどきつくなく快適な尾根歩きが続きます。ガスで真っ白なのが残念ですね。紅葉の季節にはまだ早いものの、少しずつ彩りの準備を進めているような光景が見られます。見逃したかと不安になるくらい間隔が空く八観音を通過したら、九勢至に出合います。

このままの調子で山頂まで行けたらいいのですが、そんなに甘くありません。山頂直下の急登が始まります。徐々に勾配が増していき、後半は岩場となります。足下はさほどザレておらず、勾配と多少の岩登りがきつさのポイントですね。ロープ場もあります。途中、大きめの石が転がっている区間があり、落石を発生させないように注意が必要です。30分以上登って、ようやく平坦になってきました。ここまでの急坂、体力は削られますが、それほど危険は感じません。ただ積雪期におけるこの斜度はとても怖いです。登りたくないですね。

やがて大きな岩が点在するエリアに出ました。立派な鉄飾があると思ったら、十阿弥陀でした。さて、ここから山頂を目指しますが、道に不安があります。方角的にはこちらへ進むしかない、という方向があるのですが、ぱっと見道に見えないので進むのを躊躇してしまいます。これまでの道迷いの経験から、警戒してしまいました。地図を広げてみるも他にそれらしきルートはありません。そんな中目を凝らすと、ガスの先に山頂標らしきものが見えました。というわけで岩の隙間を強引に進みます。するとその先に道らしきものがありました。

ついに高妻山に登頂です。概ねコースタイム通りの5時間です。360度のパノラマが売りですが、周りは真っ白です。尿意があるので岩の後ろに回って、携帯トイレで用を済ませました。今回から初めて使うタイプでしたので、組み立てに少し手間取りました。

その後は宿で作ってもらった昼食弁当をいただきます。すると空が明るくなり、何と青空が見えてきました。

ガスの切れ間といった様子なので、この一瞬を逃すまいとシャッターを切りまくります。地平線に近いところは雲が広がったままでしたので、乙妻山や周囲の山々の稜線は望めませんでした。
ちなみに雨は六弥勒を過ぎたあたりで概ね上がっていましたが、草木に付いた水で濡れることを嫌って、山頂まで着たままでした。帰りはさすがに要らないと思い、ザックに収納です。そして山頂までは雨に濡れることを嫌ってミラーレス一眼ではなくスマホカメラで撮影してきましたが、山頂からミラーレス一眼を使っています。防塵防滴ですが、湿気でレンズ内部が曇るので、雨が続いている場合は避けるようにしています。

さて帰りも長いので下山を始めます。再び曇天となり青空は消えてしまいましたが、時折日が差すことが多くなり、天気は回復基調のようです。ただ晴れると景色は良いのですが暑いのがつらいですね。適度にガスが流れ込んでくれた方が涼しいです。

ガスは少しずつ晴れて、周囲の景色が見えるようになってきました。うっすら白んではいますが、隣の黒姫山がスッポリ雲を被っている様子も見えます。

六弥勒まで戻ったら、ここで大休止を取って、持参した惣菜パンをいただきます。山頂でがっつり昼食を取ったので、お腹は空いていないのですが、消費期限がこの日までなので食べてしまいます。

食事を終えたら、弥勒新道経由で下ります。2012年に整備された比較的新しい登山道です。牧場まで2時間30分掛かるとの案内がありました。先ほどまで晴れたり曇ったりを繰り返していましたが、急に曇天一色になって空が暗くなりました。元々午後の天気は下り坂予報なので、雨から逃げきれないかな、と少し不安になります。

弥勒新道は危険個所のない歩きやすい道と案内されていますが、随所に急坂を挟みます。始まってすぐのところからしばらく急坂が続きます。ただずっと急坂ではなく、緩やかな道を交えつつ緩急を付けられる感じなので、そこまで辛くありません。樹高の低いエリアがしばらく続くので、眼下に戸隠牧場の景色を見下ろしながら進んでいく形になり、天空感を味わえます。

やがて樹林帯に入ります。木々の緑が眩しいです。樹林帯に入った後も大きく右に曲がるところで、最後の急坂が現れます。ロープも設置されており、距離もそれほど長くありません。ここを越えたら後は淡々と下っていきます。ブナ仙人の立派な幹を楽しみつつ、最後に1箇所渡渉したら牧場内の道に出ます。

後は牧場内の道を通って戻ります。大洞沢の水が道に溢れて冠水しており、思わぬプチ渡渉が発生しました。牧場入口に着いたのは16時手前です。残念ながらカフェは閉店しており、ソフトクリームは食べられませんでした。代わりに自販機でコカコーラを買って喉を潤します。それからバス停まで歩いて、観光特急戸隠で長野駅まで戻りました。
今回の山行データは以下の通りです。
| 日程 | 2026/09/13 |
| 距離 | 14.22km |
| 歩行時間 | 9:04:29 |
| 経過時間 | 9:58:51 |
| 高度上昇 | 1,384m |
| 平均心拍数 | 115bpm |
戸隠牧場から一不動経由で登り、下山は弥勒新道経由という一般的なルートです。往路の中盤まで雨が降っていましたが、それ以降は雨が上がり、後半には晴れ間も見えました。雨スタートとはいえ、風も穏やかでそれほど悪天候ではなかったのですが、登山者は先行者1名のみだったようです。復路の六弥勒で休止中も含めて、後続の登山者には出会わなかったので、この日の登山者は2名だけだったようです。皆さん紅葉の時期に来るんですかね。百名山なのでもう少し登山者がいるものだと思っていました。
山行時間は概ね標準コースタイムです。他の登山者がいなかったこともあり、疲れを感じないペースで気ままに歩きました。おかげで山行後に大きな疲労感が残ることもなかったです。さすがに山行の終盤では疲れていましたが、後に引きずらない感じですね。
記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

