岩木山登山

2022年10月22日、青森県最高峰である岩木山に登山してきました。独立峰なので、四方からの登山道が多くあります。一番メジャーなのは百沢登山道ですが少し時間が掛かるので、若干短縮できる嶽登山道を登ることにしました。岩木スカイラインで八合目までバスで上ることによってさらに短縮できますが、さすがにそれでは物足りないですね。

弘前駅前に前泊していたので、朝一の7時10分発のバスで登山口に向かいます。車窓からは青空が見えていて良いお天気。50分ほどで岳温泉前に到着します。自分以外の登山者は岩木スカイラインで八合目まで行くみたいで、バス停に並んでいました。というわけで、自分ひとりで静かな山行を楽しみます。まあ、下から登る人は、百沢登山道を選ぶ場合が多いのでしょうね。

朝食をとっていないので、昨日食べ損ねたお饅頭を朝食代わりにします。熊鈴やペットボトルホルダーなどの準備を済ませたら、稲荷神社の鳥居をくぐって登山開始です。さっそくのところにある稲荷神社にて安全登山を祈願します。

しばらくは緩やかな林道歩きです。数分歩くとちょうど工事用の大型車両が道を横断していたので、上手くかわしていきます。このあたりは勾配はほとんどなくて楽なのですが、地面が粘土質で湿っていて且つ凹凸があるので、とても滑りやすいです。ここでズルっとコケてしまいました。下山時に足を滑らすことはありますが、登山時に転んだのはほぼ記憶にありません。この時に手を地面に打ってしまって少し痛いです。グローブは基本的に着けておいたほうが良いですね。

しばらく歩くと、ブナ林になります。見事に黄葉していて、太陽を浴びて色鮮やかです。道幅も広くて歩きやすく、傾斜も緩やかなので、トレッキングのようで気持ちいいです。写真をついついたくさん撮ってしまいました。

次第に傾斜が強くなって、登山道に岩が交じってきます。落ち葉に埋もれて目視では岩の位置が分からなくなっているので、少し注意が必要です。とはいえ、登りやすい一般的な登山道です。前述の注意さえすれば、落ち葉歩きはふかふかしていて気持ちいいです。

標高が上がってくると、黄色から赤茶色に変わってきます。遠目には紅葉しているように見えますが、実際には枯れて赤茶色に染まっています。それでも美しい景色に変わりはありません。嶽登山道の終盤では、木々の間から少し展望を楽しむことができます。

2時間半ほどで八合目に着きました。下界を一望でき、周囲には駐車場やリフト乗り場が見えます。引き続き、ここから山頂を目指します。この辺になると紅葉は既に終わって落葉していますね。登山道は岩交じりで所々ぬかるんでいます。左側が開けているので、山肌などの展望を楽しめます。

30分ほどでリフト乗り場との合流地点に着きました。ここから少し岩場地帯となります。岩場を登ると、これまでとは打って変わった火山らしい荒涼とした風景が広がります。登山開始からしばらくの間良い天気だったのですが、山頂に近づくにつれて曇天気味になってきました。肝心の山頂には雲が掛かっている様子。しばらく平坦な道を歩いていくと、鳳鳴ヒュッテに着きました。

鳳鳴ヒュッテという名前から山小屋なのかな、と思っていましたが、こちらは避難小屋になります。ここから眼前に見える岩場を登ります。山行は気づいたら登頂していた、くらいの感覚が良いので、先のルートを一望できると気圧されますね。この岩場を登ったらもう山頂かと勝手に思っていたら、もうひと登りありました。

先の岩場を登り終えたら、少し平坦な道を歩いて、再び岩交じりのザレ場登りです。ここからガスが濃くなり、風も強くなります。八合目まで簡単に来れるためか、岩場には登りと下りで丁寧にルート分けの案内があります。15分ほどで山頂に着きました。

標高1,625メートル、山頂は真っ白です。そして風が強くて寒いです。鼻水が止まりません。カメラのシャッター押しを頼まれたので対応した後、自分のカメラでとりあえず山頂看板と三角点を撮影。展望がまったくない中、昼食用に買った焼きそばパンを食べました。一応バスの出発時刻までだいぶ余裕があるので、しばらく粘ってみます。ちなみに山頂看板の反対側に岩木山神社の奥宮がありますが、こちらの方が風が当たりにくかったです。

そして粘った甲斐があって、一瞬の晴れ間が訪れました。ガスは晴れませんでしたが、とりあえず日が差してくれたので、山頂看板と鐘を撮影しました。

満足したので下山します。この後も時折ガスが部分的に晴れる瞬間があり、下界の様子を楽しむことができました。ガスで真っ白でも登頂の達成感は味わえますが、眺望も味わえたほうが何倍も良いです。九合目付近まで来るとガスはありません。1時間ほどで八合目まで下山しました。

帰りは嶽登山道を下らず、岩木スカイラインをバスに乗って下ります。この日の宿が遠めなので、なるべく早く下山しておきたいという事情もあります。山行時間は4時間半くらいなので、あまり疲れず且つ不完全燃焼感もない、程よい塩梅かと思います。

今回の山行データは以下の通りです。

距離7.30km
山行時間4:25:55
経過時間5:00:13
高度上昇1,192m
高度下降405m

嶽登山口から入って八合目で下りたので、高度下降が少ないです。膝に優しい登山ですね。獲得標高は思ったより多くて、1,000メートル超えです。個人的には、八合目以降が想像していた以上に長かったですね。もう少しさっくり登れるものだと思っていました。これなら八合目から登り始めでも、楽しめるのかもしれません。ただ今回に限れば、紅葉を楽しむには山麓から登った方が圧倒的に良いと思いました。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

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