2日目、5時くらいに起床。托鉢見学に行くつもりですが、場所や時間を正確には調べていませんでした。冬なので日も短く、5時30分とかだとまだ真っ暗。銅鑼の音を聴きつつ、外へ出るタイミングを伺っていたら、既に6時すぎでした。
慌てて出ると、どうも托鉢は終わってしまったような雰囲気。どこかでやっていないかなあと思いつつ、メコン川沿いを早朝散歩しながら通りを一つ入ったら、偶然托鉢中の僧侶たちに会うことができました。これ以降見かけなかったので、やはり時間が遅すぎたようです。
托鉢見学は明朝に切り替えて、ホテルの傍で開かれている朝市にやって来ました。野菜などの青果や、メコン川で獲れたと思われる魚介類が、露店に並んでいます。たまに雑貨店や軽食店もありましたが、基本は食材の市場という感じです。
ホテルに戻ってしばらく休んだら、朝食をいただきます。ビュッフェではなく、セットメニューでもなく、メニューから色々選ぶ方式。とりあえず洋食風にしてみました。デザートで出てきたフルーツヨーグルトのマンゴーが美味しくて良かったです。
朝食後は少し部屋で休みます。それから街歩きを始めました。最初に向かった先は、ホテルの目の前にある王宮博物館です。入口左手にチケットブースがあるので、そこで券を買います。
まずは一番象徴的なパバーン像安置祠。階段の欄干が龍になっていたり、象の装飾があったり、同じ仏教建築でも日本とはずいぶん雰囲気が違います。屋根が急で、幾重にも重なっている様式も、ルアンパバーンの寺院の特徴ですね。パバーン像を拝見するには、手荷物をなくした状態で来る必要があるので、見られませんでした。
その後は蓮池や、王宮裏手にあるガレージなどを見学しました。ガレージ内は撮影禁止なので写真はありませんが、大きなアメ車に混じって、TOYOTA車が1台ありました。
続いて博物館へ向かいます。博物館に入るには、プーシー会議場にあるロッカーへ手荷物を預ける必要があります。ロッカーは無料ですが、数があまり多くありません。最初に行ったときは全部塞がっていました。団体客が戻ってくると一気に空くので、そこが狙い目です。
博物館では靴を脱ぐ必要があります。入口で靴を脱いで、検札を受けたら館内へ入れます。内部は様々な装飾品や服飾、調度品、絵画などが並びます。近隣のアジア諸国や旧宗主国フランスの影響を感じさせる品々が多かったですね。数十年前まで王宮として、王やその家族が暮らしていたこともあり、王朝の歴史は数百年前に遡りますが、わりと近代的な印象も受けました。当時を忍ばせる部屋の様子や、国王の肖像写真なども展示されています。終わりのほうには各国からの贈り物の展示があり、日本からは漆塗りの箱が飾られていました。
博物館を出た後は、荷物を回収して、もう少し王宮の敷地内をうろうろ。事前情報では王宮にトイレはないという話でしたが、裏手の方に公衆トイレが建っていました。これは助かりますね。洗面台には「キレイキレイ」が置かれており、日本語表記そのままで、おおっ、となりました。
続いて向かった先は、ワットシェントーンです。ルアンパバーンで最も有名な寺院と言われています。人通りの少ないメコン川沿いを10分ほど歩いて、到着しました。
チケットを買ったら、まずは霊柩車庫を見学します。たくさんの龍の頭がついた、船のような霊柩車。結構な大きさで、真ん中には壺のようなものが乗っています。車庫の奥のほうには、たくさんの仏像が並んでいました。
その後は本堂へ。幾重にも重なった屋根が美しいです。中へ入る前に、周りにある祠を見て回ったり、外観を楽しみます。本堂の外壁には、カラフルなガラスで人物や植物などが描かれており、きれいです。それから靴を脱いで本堂に上がり、御本尊を拝観します。御堂の中は神聖な雰囲気に包まれており、自然と気持ちが安らぎます。
それからしばらく境内でまったりします。ルアンパバーンの寺院ではどこも船が置かれていましたが、何か宗教的な意味合いがあるのでしょうね。不勉強で良くわかりません。もう少し長い時間のんびりするつもりでしたが、人気観光地で人が結構来るため、微妙に落ち着きません。
というわけで、境内の外へ出て、メコン川沿いに伸びる階段を下ります。ここでメコン川の雄大な流れをしばし眺めます。実に7年ぶりのメコン川ですね。前回はベトナム旅行で見ました。ここは地元の人の船の発着場になっているようで、時折人が行き交います。
川を眺めるのも飽きてきたので、スリニャウォンサー通りを歩いて半島の先端を目指します。この辺りにはボートツアーの発着場が近くにあるので、呼び込みがあります。でもルアンパバーンの客引きはしつこくないので良いです。
半島の先端に着いたら階段を下りて川岸に行きます。途中から未舗装の階段になるので、歩きやすい靴のほうが良さそうです。ここにはメコン川に合流するナムカーン川に掛かるバンブーブリッジがあります。地元の子供たちは勝手に渡っていますが、観光客は通行料10,000キープを払えば渡れます。大して高くないので、入口のおばちゃんに支払いを済ませて、渡ってみました。結構しっかりとした造りで、あまりドキドキ感なく渡れます。
対岸に着きました。特に何があるわけでもありませんが、せっかくなのでウロウロしてみます。観光地化された中心部と違い、何となくローカル感が漂います。子供たちが楽しそうに遊んでいたり、鶏が放し飼いされていたり。特に危険はないと思いますが、あまり深くまでお邪魔するのは避けて、適当に近場を周って元の岸に戻ってきました。
階段を登っていこうとしたら、犬が道を塞いでいます。海外の犬とかちょっと身構えてしまいますが、非常におとなしい感じの犬で、近づくと先に進んで道を空けてくれました。
それからサッカリン通りを歩いて、ワットソプシカラムやワットセーンを拝観します。ここは拝観料が掛かりません。ワットセーンは規模もそれなりに大きいのですが、ワットシェントーンに比べると全然観光客がいませんでした。狛犬の口の中にはもち米を丸めたものが挟まれており、宗教的習わしが垣間見えて面白いです。あと風鈴の音がきれいで良かったですね。ちなみにここでトイレを借りたのですが、シャワーによる水洗方式でなかなか臭いも強烈でした。シャワーを吹き付けるときれいになるどころか奥の濁りと臭いが上がってくるみたいで、悲惨なことに。王宮の新しいトイレが無難そうです。
続いては、ワットチョムコーンを拝観しました。こちらはとにかくたくさんの仏像が屋外に飾られていたのが印象的。サルの像もあったりして、ちょっとしたテーマパーク感。
良い時間になったので、近くにあるソン・パオにて、昼食にします。日本人オーナーのお店なので日本語メニューがあります。自分が行った時も、日本人夫婦が一組いました。注文したのは、ラオス料理スタンダードセットとビアラオゴールド。まずはビアラオで喉を潤します。そして料理へ。ラオス料理は素朴な味付けですね。上にあるフライは中に固い生姜みたいな葉物が入っているのですが、なかなか噛み切れず、どう食べるのが正解だったのか、未だに気になっています。竹で編んだ筒に入ったカオニャオは、御赤飯みたいな感じで食べられて、一番ほっとするかも。スープやデザートも美味しかったです。ただ、これ一人分なのだと思いますが、結構な量で最後は満腹でした。
次は食後の運動を兼ねて、プーシーの丘を登ります。それなりに疲れることを覚悟していましたが、意外とあっさり頂上へたどり着きました。フィレンツェのミケランジェロ広場へ登るほうが大変でしたね。
頂上からは、ルアンパバーンの街並みを一望できます。赤い屋根と白い壁、木々の緑が印象的ですね。山頂には小さな祠もあるので、拝観しました。猫も何匹かたむろしていて、可愛かったです。晴れていればここは絶好の夕日スポットとなり大混雑するのですが、この日はあいにく終日の曇り空でした。この後も晴れそうにないので、ひとしきり景色を眺めたら下山します。
下山後は丘のふもとのベンチでしばらくまったりします。目の前では着々とナイトマーケットの準備が進んでいます。ナイトマーケットが本格的に始まるまで、時間がだいぶあったので、一旦ホテルに戻りました。
しばらく休憩して20時手前ごろ、すっかり日の落ちたルアンパバーンの街に繰り出しました。ナイトマーケットを歩きますが、聞いていた通り、特に強い呼び込みはありません。売り物は、雑貨や服飾、食品など、お土産が中心です。雑貨が多少気になりつつも、自分は基本的にこの手の物にあまり興味を惹かれないので、雰囲気だけを楽しみました。
露店の並ぶ通りを抜けると、ゲストハウスの並ぶ通りに出ます。ここは小洒落た軒先がきれいにライトアップされていて、とても雰囲気が良いです。ギラギラと明るすぎず、でも落ち着きすぎてもいない、活気を感じられる程よい明るさです。
せっかくなので通りを突き当たりまで歩いてみます。ナイトマーケットから離れるにつれて、だんだんと静かになっていきます。夜の寺院の境内など、落ち着いた雰囲気のサッカリン通りを抜けて、半島の先端に到着。広場にはイルミネーションがあったり、バンブーブリッジはライトアップされていたり。ただ、ルアンパバーン到着時に見た景色とは違う気がするので、あの時に見た景色は別の場所だったのかもしれません。
再びナイトマーケットへ戻ったら、屋台で売っていたフルーツジュースを買いました。マンゴーとドラゴンフルーツ。フルーツの入ったプラスチックカップからフルーツを取り出し、氷と一緒にミキサーに掛けて、提供されます。果汁が濃厚でうまうま。ただルアンパバーンはそんなに暑くないので、体が少々冷えました。
21時ごろホテルに戻って、テレビを点けたら、アメリカ版SASUKEが放送していたので、つい見てしまいました。部屋にはインスタントのラオコーヒーがあるので、一服して寛ぎます。途中、鎧武のCMが流れて、驚いたりしました。そんなことをしつつ、23時には寝ました。明日こそ托鉢を見たいので、早起きするつもりです。