火打山妙高山縦走~2日目(妙高山)

2023年08月16日、高谷池ヒュッテで5時すぎに起床し、5時30分に朝食をいただきます。朝食は中華丼です。それから準備を済ませて、6時10分ごろ、小屋を発ちました。

前日は左へ行った分岐を、この日は右へ進みます。小雨ですが雨予報なので、レインウェアを着込んでおきます。わりと冷えるので、雨対策に加えて防寒対策も兼ねています。小雨ということで最初はザックカバーを付けていませんでしたが、思いのほか濡れているので、ザックカバーも装着しました。

早朝で天気も悪いので、薄暗くすっきりしない中を歩いていきます。最初は岩交じりの道ですが、すぐに木道となります。その後は普通の山道となり、樹林帯の中を緩やかに上っていきます。左側の展望が時々開けますが、天気が悪いのであまり景色は楽しめません。

やがて茶臼山の山頂に着きましたが、こちらは周りを木々に囲われて特に眺望はありません。その後は緩やかに下山していき、笹畑の広がるエリアに出ます。天気が良ければ絶景でしょうね。しばらく下っていくと、黒沢池と黒沢ヒュッテが見えてきました。

高谷池ヒュッテは三角屋根が印象的ですが、黒沢池ヒュッテは六角形のドームが印象的です。こちらも台風で人が少なかったのか、静かな様子でした。

ここから妙高山方面に進みます。岩交じりのやや急な登りが続きます。地面が粘土質なところに雨が降っているので、足元が滑りやすく慎重に登っていきます。程なくして大倉乗越に着きました。

その後は岩交じりで滑りやすい道を下っていきます。左側が開けており、道はところどころ痩せている箇所もあります。次の長助池分岐まで結構距離があり、個人的にこの区間は精神的に少し疲れました。斜度自体は長助池分岐以降の急登の方がかなりきついのですが、大倉乗越の下りはまだ先が長いというプレッシャーもあってか、きつさを感じました。

長助池分岐に出合ったら、妙高山山頂に向けて急登が続きます。岩場交じりの急登で、雨で滑りやすくなっている分、少し難しくなっています。乾いていたら足を乗せられそうな足場を使いづらくなるので、ルーティングが制限されます。樹林帯で展望はありませんが、要所要所で高山植物が色鮮やかに咲いているので、それらを楽しむことができます。

急登区間を終えて山頂に近づいてくると、風がぐっと強くなります。途中の祠で参拝しつつ細い道を歩いていくと、妙高山北峰に到着です。標高2,446メートルです。辺りは真っ白でまったく眺望がありません。山頂でまったりしていたら、登山者から南峰へ行くルートについて尋ねられました。一緒に探してみますが、確かによくわかりません。分かれた後に探していたら、思ったより手前に道がありました。それほど分かりにくい感じではないのですが、最初に見る方向が違うと見落としやすいかもしれません。

途中で日本岩などを見つつ、5分ほど歩いて妙高山南峰に着きました。標高2,454メートルで、こちらが妙高山最高峰となります。ただ一等三角点が設置されているのは、北峰となります。北峰は平地の広場がありましたが、南峰は岩場となっており、あまり山頂自体そこそこの広さはあるものの、平らなスペースは少ないです。そして風がよく抜ける位置なのか北峰よりも風が強く、とにかく強風でした。

妙高大神に参拝した後は、少しでも風を凌げる場所を探して、小屋で作ってもらったおにぎりを頬張ります。雨雲の中ということもあり結構寒くて、レインウェアの中にアウターを着込みました。それでも震えが完全には収まらなかったので、もう少し防寒性を意識したウェアも揃えた方が良いかな、と思いました。手持ちのアウターやグローブは、どちらかというと防風の要素が強いです。

妙高スカイケーブル方面に抜ける予定ですが、予想通り強風でスカイケーブルは運行中止となりました。しかしながら黒沢池まで戻るのもテンションが上がらないので、予定通りスカイケーブル方面に向かい、徒歩で下山することを選択しました。その旨を送迎してくれる宿に連絡を入れます。

スカイケーブル方面の下山道は風が強く吹き上げており、なかなか腰が重いですが、意を決して下山を開始しました。道は概ね明瞭ですが、ガスが濃いこともあり、岩場など少しルート取りを迷いました。途中、左へ曲がらないといけないところを見落とし、そのまま真っすぐ進んで崖に突き当たってしまい、数分間うろうろ。なまじ歩けそうな道がなかったことが幸いし、来た道を戻って正しいルートを探し、無事復帰できました。

程なくして鎖場に到着です。垂直方向、水平方向に結構長い鎖場が続きます。遠目に見るとわりとハードに見えますが、実際には足場は階段状に彫られていて、歩きやすくなっています。ただし、雨で滑りやすくなっていることもあり、慎重に足を運んでいきます。途中、登山のグループの方に山頂方面の様子を尋ねられたので、ガスと風の状況をお伝えしました。

次第に樹林帯に入り、風は弱くなってきましたが、同時に標高が下がったことで暑さも感じてきました。道中、風穴や光善寺池などを眺めつつ、やがて天狗堂に出合いました。

天狗堂は広場になっていますので、ここで小休止を取ります。レインウェアの下に着ていたアウターは脱ぎました。

ここから大谷ヒュッテへ向けて下ります。30分ほど山道を下っていくと、作業道に出ました。妙高温泉の事務所や大谷ヒュッテを見遣りつつ、作業道から赤倉登山道へ入ります。

赤倉登山道は比較的緩やかな下りが続きます。この辺りは雨が降っていないようで、地面が濡れていません。そのこともあってか、ここまであまり気にならなかった虻がしつこく纏わりついてきます。やがて2年前に歩いた見覚えのある区間までやって来ました。2年前は予想外の積雪で途中で断念したのですが、相当手前での撤退だったなあ、と改めて感じました。

赤倉登山道を抜けたら、ゲレンデの脇を下って舗装路に出ます。もう雨は降らないだろうとレインウェアを脱いでいたら、急にがっつり雨が降り始めたので、再びレインウェアを着ました。雨自体は少し経ったら収まりました。

前述の通りスカイケーブルは運行中止のため、歩いて下山します。九十九折の舗装された登山道を歩いていきます。展望は良いですが、さすがにここまで下ってくるとかなり暑さを感じます。雨の中撮影を続けた影響で、ミラーレス一眼はレンズの内部が曇ってしまったため、スマホカメラに切り替えました。

赤倉観光ホテルまで下山したら、一般道を歩いてスカイケーブルの駐車場を目指します。基本的にホテルと往来する車しか通らないので、交通量はあまり多くないです。だいぶ下まで来たら、左手にある作業道に入って真っすぐ下り、スカイケーブル駐車場入り口に到着しました。ここでFenix 5Xによる測定を終了です。

今回の山行データは、以下の通りです。前日の火打山を含めた縦走データとなっています。

距離29.75km
山行時間14:03:05
経過時間33:31:30
高度上昇1,982m
高度下降3,238m
平均心拍数121bpm

初日は笹ヶ峰登山口から入山し、火打山に登って高谷池ヒュッテで一泊しました。翌日は妙高山に登り、妙高スカイケーブル方面へ下山しました。高谷池から火打山の往復を除いて一筆書きのルートです。天気は初日は少し晴れ間があり、火打山から下山時にパノラマを楽しむことができました。一方で2日目は、雨と風とガスで修行要素が高い登山となりました。加えて強風でスカイケーブルが運行休止となったため、下山の距離が長くなってしまいました。また、8月中旬ということで、高山植物は見頃を迎えており、色とりどりの花を楽しめて良かったです。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

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