立山・剱岳縦走(1日目:室堂~立山~剣山荘)

2024年08月23日、竹橋から毎日あるぺん号に乗って、立山室堂へ向かいます。直前までてんくらの登山指数がCだったこともあってか、隣は空席で快適でした。高坂SA、松代SA、有磯海SAで休憩し、立山有料道路が開門するまで立山あるぺん村で時間調整します。立山室堂には6時50分ごろ、到着しました。

室堂ターミナル内を見学しつつ、山行準備を済ませます。早朝なのでターミナル内もまだ空いています。準備を終えたら、室堂平へ出ます。青空が見えますが、雲もそれなりに多いお天気です。立山方面はガスったり晴れたりですね。ガスの流れが速いので、ずっと真っ白ということはなさそうです。

立山をバックに山名石碑を撮影したら、さっそく室堂平を歩きます。最初は石畳が整備された平坦な道で、特に登山装備は必要ありません。早朝なので日陰は肌寒くアウターを着ていましたが、日が差すと結構暑かったので脱いでしまいました。

10分ほどで立山室堂が見えてきます。日本最古の山小屋とのことです。内部は資料館になっており、有料で見学できます。気になりましたが、この日の山行はまだ先が長いので、見送りました。

この先から登山道となります。一の越まで石畳が整備されていますが、路面はここまでより粗くなりますし、それなりに急坂となります。道が歩きやすい分、ついついペースが上がりがちですが、息が上がらないように飛ばしすぎに注意です。途中からガスが流れてきて、日陰になってしまいました。涼しいのはありがたいけれど、景色は映えません。

一の越に着くと、ガスが晴れました。ベンチに腰を掛けて、景色を楽しみながら小休止です。行き先に目を遣ると、青空バックの雄山がきれいに見えます。雄山ピストンなら、ここの一の越山荘で休憩していくのがちょうどいいですね。

さて、雄山に向かって登ります。岩場の急坂ということもあり、上りと下りで道が分かれています。ただしそこまで明瞭ではないので、ちゃんと見ていないと反対の道に迷い込みます。足元はザレていますが、それほど歩きにくさは感じません。岩場も程よいアスレチックといった感じです。

やがて少し広いスペースがある三の越へ出合います。のんびり登るならここで休憩を取っても良いでしょう。左手を見遣れば、室堂平の絶景が広がります。

三の越からもうひと踏ん張りして登っていくと、雄山山頂に到着です。一等三角点や方位盤を見た後は、雄山神社の立山頂上峰本社へ登拝します。頂上部分に入るには登拝料700円が必要です。頂上は狭いので、ザックは鳥居より手前にデポしておきます。

ある程度の人数が集まると御祈祷が始まります。自分はちょうど御祈祷が終わったタイミングで訪れたため、そのまま階段の先へ進みましたが、御祈祷中の場合は手前のスペースで待機するようです。本殿の前に腰を下ろしたら、神主さんから御祈祷やお話を賜ります。境内にある石は自然のものではなく、参拝者が下界から運んできたものだそうです。なお、3,003メートルの山頂標は、本殿の隣に小さくあります。

続いて大汝山を目指します。雄山までは結構人が多くて、観光登山の印象が強いのですが、その先はぐっと人数が減ります。左に室堂平を望みながら、軽いアップダウンをしつつ、15分ほどで大汝山に到着です。

大汝山の山頂は岩山の上にあります。30秒程度で登れる距離ですが、ザックはデポして登りました。岩山の奥からは、青々と水を湛えた黒部湖を望むことができます。標高は3,015メートルで、立山の中で最高峰となります。

その後は大汝休憩所前の広場にあるベンチに腰かけて、大休止を取ります。惣菜パンを頬張りつつ、富士ノ折立やその奥にそびえる剱岳を眺めます。しばらく良い天気でしたが、急にガスが流れ込んできて、一気に白くなってしまいました。

休憩を終えたら、富士ノ折立を目指して歩きます。15分ほど平坦な道を歩いていくと、富士ノ折立が見えてきます。ザックを背負ったまま登ってしまいましたが、がっつり岩山であり終盤にだいぶ道が細い箇所もあるので、ザックはデポした方が安全です。

標高2,999メートル、富士ノ折立に登頂です。富士ノ折立から雄山方面を望むと、これまで歩いてきた道を振り返ることができます。山頂には「富士ノ折立」の山頂標がありますが、もう1個別に「なげやり」という看板がありました。文字部分の色は消えていて、凹凸から文字が判別できる状態ですが、どういう意味があって置いてあるのか、よく分かりませんでした。

富士ノ折立を下りたら、大走り分岐へ向かいます。尾根が気持ちよく伸びる道ですが、いざ進もうとしたらちょうどガスが流れ込んでしまいました。通り終える頃に晴れてきました。

そこから小さなケルンが並ぶ道を通り、真砂岳に登頂しました。標高2,861メートルです。手前に別山と真砂岳の分岐路がありますが、真砂岳を経由してもほとんど距離は変わらないので、せっかくでしたら真砂岳を通った方が良いと思います。

真砂岳を越えたら少し下った後、平坦な道を歩きます。予報通り、だんだんと雲が増えてきている感じです。晴れたりガスったりですが、ガスの時間が増えてきました。別山手前で小休止をして、おにぎりで補給します。

そこから10分ほどで別山南峰に登頂しました。標高2,874メートルです。頂上には御社があり、そちらに別山の山頂標が寝かされています。寝かせた状態で撮影してしまいましたが、立てた状態で撮影すべきでした。最高峰は歩いて10分ほどの北峰ですが、まだ先は長いので寄らずに進みます。

巻き道を合流した地点で、剣沢キャンプ場方面に向けて下っていきます。20分程度ですがそれなりに急坂なので注意して進みます。終盤は勾配が緩くなり、お花畑が広がりますが、足元はザレて滑りやすいので、スピードを出しすぎないように注意です。

剣沢キャンプ場では、色とりどりのテントが既に何張りか建っています。野営管理所を過ぎたら。階段を下りていきます。するとここに来て一気にガスが濃くなりました。先ほどまで見えていた剣澤小屋がさっぱり見えなくなってしまいました。まだ15時手前ですが、だいぶ薄暗い様子になりました。

剣澤小屋を越えて、さらに先へ進みます。しばらくは岩稜帯の上を歩いていく格好になります。ガスで先が見えないこともあり、なかなか長く感じますね。何となくキャンプ場あたりでゴールの気持ちがあったので、それ以降の行程が精神的に少し疲れました。

15時すぎ、無事剣山荘に着きました。チェックインを済ませたら、部屋に入ります。単独行の人が集められた大部屋に配置となりました。2床ごとにアクリル板による仕切りがあり、2床分のスペースを1人で占有できました。前述の通り、直前までてんくらの登山指数がCだったことが影響して、比較的空いているのだと思います。

さて、今回は高所に2泊することもあり、高山病に罹らないよう強く意識しました。なるべくオーバーペースにならないよう、結構ゆっくりと歩いたつもりでしたが、残念ながら多少症状はありますね。頭がきゅうっと締まるような、高山病特有の頭痛の感触があります。とはいえ、食事を受け付けないほどの症状ではなさそうです。気分転換に外へ出てきましたが、ガスが強く流れていて結構寒いです。アウターがないときついですね。翌日の剱岳がこのような様子だったらなかなかきついなあ、と思いました。

また小屋の中は、水洗トイレやシャワー室があり、水回りはかなり快適です。飲用水も蛇口から給水できます。特にシャワーを使える山小屋は初めてでしたので、感動しました。

夕食は17時からです。メンチカツや魚の照り焼きなど、色々なメニューを楽しめます。食事を終えたらまったりタイム。有料の山小屋Wifiはあるものの、携帯の電波は入らないので、あまりやることはありません。小屋迫の時は、オフラインで楽しめる暇つぶしアイテムを用意しようと思っているのですが、なかなか出来ていないですね。20時30分に消灯となり、明日の剱岳に備えて就寝しました。

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