佐藤雅彦展

2025年10月03日、横浜美術館で佐藤雅彦展を鑑賞してきました。休日のチケットは完売しており、午後公休であるこの日に出かけてきました。展示会場は、映像展示とピタゴラ装置エリア以外は撮影可能です。全体的に映像展示が多いので、じっくり鑑賞すると3時間弱を見込んでおいた方が良いでしょう。平日にも関わらず結構混んでいましたが、概ねの展示は見られました。ある程度混み具合の波があるので、空いてるところに合わせられると快適だと思います。まあ実際そう上手くタイミングは合わせられないのですが。

入場するとballet rotoscopeが大画面で流れています。最近は見れていませんが以前に2355などをよく見ていたので懐かしいですね。最初の展示エリアに入ると、作り方のルールに関する展示があります。題材に扱われているものはCM作品になります。プロセスの一環として、蒐集→抽出→適用という流れが示されていました。蒐集という漢字は初めて知りました。創作というとインスピレーションによって生み出される唯一無二なものというイメージがありますが、工業製品のように創り方のプロセスを決めているのが印象的でした。

その後はI.Qというゲームの展示があります。こちらも懐かしいですね。他にも幾つかシアタールームがあるのですが、概ね混雑していてなかなか入れませんでした。この辺は仕方なくスルーしました。

続いて9画面で「おれ、ねこ」が上映されているスポットがあります。なかなかの迫力で写真に収めたくなりますが、NHKのコンテンツなので撮影禁止です。

それからピタゴラ装置エリアに入ります。4台のピタゴラ装置の実物と、それらが動作する様子を流すスクリーンがあります。スクリーンの内容を見ながら目の前の実物上で動作をトレースさせるのが楽しかったです。ピタゴラ装置に使われている、佐藤雅彦氏が海外で収集した小物類の展示コーナーもありました。ピタゴラ装置エリアは残念ながら撮影禁止です。

続いて自分の指紋が魚のように泳ぎ回る展示や勝手に広告などのコーナーがあります。確かに無機質なものでもそれが生き物のような振る舞いを見せると愛着が湧きます。

それから最後の展示エリアである佐藤雅彦研究室に入ります。ここにはたくさんの映像展示や実物展示が行われ、作品が流れる大スクリーンとその解説が流れる小画面があります。屈折率の関係でガラスが見えなくなるピタゴラ装置の展示もありました。こちらは今回唯一撮影可能なピタゴラ装置になるかと思います。人間の認知に着目した内容が多いことが印象的でした。

他にも「ぼてじん」や「つながりうた もりのおく」のジオラマや、スーレスーレで回転するフォークが通り抜ける展示もありました。いーてれクラスタには嬉しい展示ですね。

出口付近では、本こそ最強のメディアという主張があり、最後はポリンキーの3人に見送られて展示エリアを出ます。

その後は1階広場にある計算の庭を眺めます。いつ見ても行列ですね。それから指を使った展示などを見ました。

ひとしきり満足したので常設展に入ります。様々な絵画や写真を楽しめます。ピカソやダリといった著名な画家の作品も見られて興味深かったです。特に奈良美智さんの「春少女」が印象的で引き込まれてしまいました。あのキャンバスの大きさによる部分もあると思うので、実物を見るのがお薦めです。

館外へ出たらすっかり日が暮れていました。3時間近く滞在していたようです。満足の展示内容でした。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする