旭岳登山

2023年09月14日、大雪山最高峰である旭岳に登山してきました。最初は十勝岳と併せて登る計画を立てていましたが、無理ではないけど移動が忙しないなあ、と思って山行を分割しました。北海道の高山なので9月中に登りたいところですが、休日は各週末いずれかの日に予定が入っていて、週末旅行は厳しいです。そこで、平日に定時前退社して旭川に入り、翌朝から登山してその日のうちに帰宅する計画を立てました。

7時すぎ、旭川駅からいで湯号に乗車して旭岳へ向かいます。いで湯号は10月からダイヤ改正により減便となり、終便の時間が早くなります。山行には困らないと思いますが、下山後にいろいろ巡る時間は取りにくくなるので、9月中に出かけてよかったです。空は一面の曇天で晴れ間は望めそうにありません。ここ数日天気予報も安定して曇り雨予報でしたので覚悟は決まっており、せめてガスが出なければいいなあ、と思っています。

8時50分、旭岳ロープウェイ前に着きました。懸念していたガスはなく、正面に旭岳の姿をくっきりと捉えることができます。さっそく窓口で乗車券を買って出発を待ちます。天候不良かつ平日のためか、人は少なめです。

ロープウェイに乗ったら、景色を楽しみます。標高が上がるにつれて、少しだけ紅葉が見られました。山麓周辺はほぼ青葉です。

姿見駅で下車したら、登山届を記入して提出します。それからデッキに出て準備をします。掲げられていた温度計は14度となっていました。既に小雨がぱらついていて天気は下り坂なので、最初からレインウェアを着ておきます。準備ができたら、姿見の池周辺散策路を通って登山口に向かいます。平年なら既に紅葉が始まっている時期ですが、今年は9月に入っても暑い日が続いた影響か、紅葉の始まりが遅いようです。一部赤く色づいていますが、全体的にはまだ青さが目立っています。見頃は1週間くらい先ですかね。

姿見の池に出合ったら右へ曲がり、旭岳石室を越えたところに旭岳への登山道があります。しばらくは緩やかな道を登っていきます。足元は終始火山性のザレ場なので、気を付けながら登っていきます。この先ほとんど植物は生えていないので、花木は姿見の池周辺散策路で楽しみます。

その代わりに、勢いよくモクモクと噴き上がる噴煙を楽しむことができます。噴煙自体はこれまでの山行で何度か見ていますが、ここまで広大に各所から噴煙が立ち上っている光景は初めて見ました。ガスっていたらこの光景は見られなかったので、良かったです。

しかしながら、これから進む山頂方面には、南から雲が押し寄せており、徐々に山頂に被り始めました。南方面には切れ間なく雲が続いており、山頂からの眺望は無理だなー、と悟りました。

途中から勾配が急になります。このあたりからガスも濃くなり始めました。足元はザレ場なので、滑らないように踏み跡をトレースしながら、登っていきます。岩の数も増えてきて、たまに足場の細い区間もありますので、バランスを崩さないように注意して進みます。幾つかのツアー団体は、途中で追い越させてもらいました。

しばらく登ると、少し広い場所に出ます。ここに携帯トイレブースがあります。この広場を左に曲がって、山頂へ向かいます。このあたりから一気に風が強くなります。足場も一層滑りやすくなっています。左手に金庫岩のシルエットを捉えつつ、真っ白な中を登っていくと、山頂に着きました。

山頂看板は黒い金属板になっており、ガスで太陽光がなく陰影が出なかったためか、近づいて目を凝らさないと文字が読み取れませんでした。一等三角点である瓊多窟も見たら、足早に下山します。本来は山頂で少しゆっくりしたいところですが、ガスで眺望はなく強風で寒いので、滞在するのは無理でした。

登ってきた道をピストン下山します。ザレているので滑らないよう、足元には注意します。下るにつれて徐々にガスは晴れてきました。それでも下り坂の予報通り、山麓も朝よりは雲が増えており、流れ込むガスも目立ってきました。それでも噴煙はまだ見渡せるので、道が広くなってきたあたりの見晴らしの良いところに腰かけて、昼食をいただきました。

そして登山道入口まで戻ってきました。すると徐々に雨足が強くなり始めました。これから姿見の池周辺散策路を楽しもうというタイミングですが、登山ではないという点ではタイミングは良かったのかもしれません。姿見の池も朝は旭岳をうっすらと水面に映していましたが、今は雨粒による波紋で覆われています。

まず第5展望台へ先に向かいます。他の方が反応している様子を見て、広場に顔を出したエゾシマリスに気づきました。自分が見つけたわけではないので、あまり攻めずに望遠レンズで寄りました。

その後は散策路を反時計回りに進んで、散策路を一通り回ります。姿見の池から少し歩いたところに、地獄谷と噴気孔の案内板があります。わりと近い位置で、噴気孔の様子を見ることができます。

それから少し歩いて、鏡池とすり鉢池を望みます。この2つの池を合わせて夫婦池というそうです。そのあたりは、散策路としては少し高低差がある場所になります。下り坂の途中にある穴の前に「手を入れてみよう」という案内があり、蒸気を体感できます。結構熱かったりしないかな、と身構えましたが、ほんのり温かい程度なので大丈夫です。

前述のとおり、紅葉にはまだ早い様子ですが、ピンポイントでところどころが赤く染まっています。そういった箇所を見つけると、ついついシャッターを切ってしまいます。

それから満月沼の傍を通って、ロープウェイの姿見駅に戻ってきました。一旦レインウェアをしまって駅の中に入り、お山のコロッケを注文して小腹を満たします。

なお旭岳の登山中は特に転ぶこともなく無事に下山できたのですが、散策路で岩の間を通ろうとした時に左膝の外側を岩に強打しました。いやあ、散策路で怪我をするとは思わなかったので、油断大敵です。

ロープウェイで山麓駅に戻ったら、姿見食堂で昼食をいただきます。東川産野菜カレーライスと、旭岳ビールを注文しました。登山後のカレーとビールは最高ですね。この後も周辺観光を楽しみましたが、山行としてはここで終了です。

今回の山行データは以下の通りです。

距離7.14km
歩行時間3:46:33
経過時間4:03:46
高度上昇705m
平均心拍数134bpm

ロープウェイ姿見駅を出発し、旭岳登山口から登ってピストンで下山しました。その後は姿見の池周辺散策路をぐるっと1周まわりました。だいたい1時間半くらいで登頂したようです。後半は散策路をのんびり巡っているので、高度グラフは裾が長くなっています。登山道は大部分がほぼ一直線であり、且つ常に視界は開けているので、高度を実感しながら登れます。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

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