5時ごろ起床して、5時30分に朝食をいただきます。まだ胃が起きていない感じで、朝はあまり入りませんね。昨日はタオルを小屋に置き忘れてしまったので、忘れ物がないことを念入りに確認したら、出発します。
この日は好天で、山行時間も4時間程度の予定なので、ボーナスタイムですね。まずは別山乗越を目指して、剱御前の山肌を登ります。昨日は軽量のアタックザックを使ったので、2日ぶりのメインザックとなります。そのせいか、しばらくは妙にザックの重さを感じました。
青空バックに青々とした木々が正面にそびえており、とても気持ちの良い景色です。しばらくは登り一辺倒なので息も上がります。日も出ているので汗が滲んできますね。途中から岩場が出てくるので、ペンキなどを頼りに進みます。この辺は進む方向が明瞭なので、それほど迷う感じはありません。
登りの区間を終えると、しばらく平坦な道が続き、岩稜帯が現れます。このあたりでガスが被ってきて、しばらく日陰の状態が続きました。程よい涼しさになるのは助かります。岩稜帯を抜けたらガレ場を通っていきます。このあたりは道迷いしやすいので、ペンキなどの目印を探すことが肝要です。一見登山道に見えてもそうではない箇所が結構あります。2回ほど間違えました。何か違うな、と思ったらすぐに引き返します。
ガレ場を抜けると、しばらくの間、緩やかなアップダウンをしながら山肌の景色を楽しめる区間が続きます。たくさんのチングルマが群落を作っており、圧巻でした。左手に目を遣ると、剣澤キャンプ場の様子を見下ろすことができます。
また耳を澄ませると鳥の囀りが聞こえます。頑張って探して、イワヒバリの姿をかろうじて写真に収めることができました。近場に留まっているのですが、ちょこちょこ場所を移動するので、見つけてからカメラの画角に収めるまでに間に合わないことが多かったです。
正面に雪渓と剱御前小舎が見えてきたら、別山乗越です。ここは少し上り坂になるのですが、妙に息が上がってしまい、なかなか足が進みませんでした。連日の山行で思いのほか疲れが溜まっているのか、はたまた高山病の影響が残り続けているのか……
剱御前小舎前からは、室堂平の様子を一望できます。地獄谷の噴気もばっちり見えます。ここから雷鳥平に向けて一気に下ります。木々もなく景色が開けているので、ずっと絶景タイムです。しばらくは急坂が続くので、滑らないように足元に気をつけます。やがて勾配が緩やかになるので、その後は粛々と下りました。
下り終えたら雷鳥沢を渡って雷鳥沢キャンプ場に向かいます。こちらにあるベンチに腰かけて、小休止とします。山行3日目となると、Fenix5Xのバッテリもだいぶ減ってきているので、念のためモバイルバッテリから充電しておきます。2.5Aだと充電が停まってしまうので、1.0Aの方で使いました。
ここから雷鳥荘を目指して階段を登ります。しばらく晴天が続いていましたが、ここにきて曇天となりました。前述の通り、妙に疲れているので、ここの階段もなかなかきつく感じます。ちなみに雷鳥平あたりでライチョウに遭えないかなーと思っていましたが、遭えませんでした。これまで一度も出遭ったことがないので、そろそろどこかで遭いたいです。階段を登り終えると、地獄谷の様子を望むことができます。噴気孔もはっきりと見えます。周囲は独特の景観ですね。
しばらく緩やかな上り坂を進んでいくと、雷鳥荘に着きました。日帰り入浴は11時開始なので、ちょっと時間が合わないですね。なので先へ進みます。
ぐるっとコの字に回り込んで向かい側の道へ登っていきます。このあたりから散策の観光客の姿が目立ってきます。右手に血の池、奥に地獄谷を望みつつ、登山道を進みます。途中、硫黄ガスの刺激を強く感じるタイミングがあったので、口元を押えながら進みました。
道なりに進んでいくと、みくりが池温泉の建屋が見えてきます。こちらに立ち寄って、登山の汗を流しました。青白い湯で、硫黄臭がしっかりして、とても温泉感があります。内湯のみでお湯は熱めなので、あまり長風呂はできません。水を入れて冷ますこともできますが、泉質を薄めるのももったいない気がします。時間帯のおかげか、それほど混んでおらず、快適でした。
湯上り後は食堂で昼食をいただきます。選んだのは名前に惹かれてみくり丼です。こちらはゲンゲの天ぷらと白海老の掻揚げが乗った天丼になります。さらにクラフトビールであるKOBEビールピルスナーをいただきました。
食事を終えたら、外へ出ます。何だかんだでバスの時刻にちょうど良さそうな時間になってきました。温泉に入る前はガスで真っ白でしたが、すっかり晴れていました。多少雲は残っていますが、青空と立山連峰が映り込むみくりが池の光景を楽しめました。
ただもともと疲れが溜まっているところに、温泉と食事とアルコールのコンボを決めたせいか、頭がきゅうっと締まる感じで、普通に歩くのもしんどい状況になってしまいました。普通に止まっている分にはいいんですけどね。
重い身体を動かして室堂ターミナルに向かい、毎日あるぺん号の復路便に乗車します。平日の便ということもあり、室堂から乗車したのは自分を含めて3名だけでした。立山あるぺん村でトイレ休憩を挟み、グリーンパーク吉峰で薬師岳方面からの乗客と合流します。その後は日本海沿いをしばらく走り、名立谷浜SA、東部湯の丸SA、三芳SAで休憩をしつつ、20時ごろ新宿西口に到着しました。今回の山行はこれでお終いです。
今回の山行データは、以下の通りです。3日間分のまとめとなります。
日程 | 2024/08/24-2024/08/26 |
距離 | 23.59km |
歩行時間 | 17:14:20 |
経過時間 | 52:17:44 |
高度上昇 | 2,046m |
平均心拍数 | 119bpm |
初日に室堂から立山を回ります。浄土山を経由していけば立山三山を回れますが、さすがにそこまでの時間はないので、直接雄山を目指します。雄山までは観光登山の人が多かったですが、大汝山以降はぐっと減りました。そこから富士ノ折立に登り、別山を経由して、剣山荘まで歩きました。時々雲が流れ込んできたものの昼すぎまでは概ね好天で、夕方前くらいにガスが目立ち始めました。
2日目は剣山荘から剱岳のピストンです。下山の途中までは、小雨は舞ったものの大きく天気は崩れませんでした。後半は雨の中の下山となりましたが、この日は小屋泊なので焦ることなく、安全に下ることができました。
3日目は剣山荘から別山乗越を経由して室堂まで戻るルートです。登り下りはあるものの、概ね好天でボーナスタイムでした。ただ前2日の山行疲れの蓄積か、妙に息が上がりやすかったです。最後は温泉と食事とビールで、きれいに締めることができました。
記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。