木星観望2024秋

惑星観望の季節になってきました。2024年11月12日、帰宅途中の21時30分ごろは木星付近に薄雲が掛かっていましたが、全体的にほぼ雲はなく大丈夫そうでしたので、23時すぎに撮影へ出かけました。

2024/11/12 00:04:00

最初に今回の撮影成果物を載せておきます。ステライメージ9を用いて、動画からのコンポジットを初めて実行してみました。後述の通りピント合わせがあまり出来ていなかったようでぼやけ気味ですが、一応木星の縞模様は見えています。あまりザラザラ感が出ないように画質調整したので、ぼんやり感が増しています。

最初はファインダーでの導入に少し手こずりましたが、その後は20倍、100倍と比較的スムーズに導入できました。赤道儀なしの手動経緯台での撮影なので、なかなか大変です。日周運動により、大体10秒程度でフレームアウトしてしまいます。その間に経緯台操作やピント調整による手振れが収まるのを待つ必要があるので、実際の撮影時間はさらに短くなります。

あとはピント調整もなかなか難しいです。100倍まで拡大するとそれなりに暗くなるのですが、カメラのライブビューを通すと明るく補正されるので、縞模様を確認してのピント調節が難しいです。ピントを変えながらいくつか撮影しましたが、ちょっとずれているかな、と思っていた一番最初に撮影した映像が、一番ピントが合っていたので、まだ掴めてないですね。前述の通りフレームアウトするまでの時間が短いので、ピントを調節して結果を確認するという作業自体を十分にできないという問題もあります。現場ではどれくらいピントが合っているか判断できず、全然違うかもしれないところで細かく刻んでもなあ、と考えてしまい、あまりトライしませんでしたが、もう少し色々なピントで試してみるべきでした。一応撮影時に木星は天頂付近にあり、シーイングも比較的良好だったみたいなので、撮影条件よりピント合わせの方に問題があったと考えています。

そして天体の動画撮影は今回が初めてでしたが、思ったことを書き連ねていきます。まず静止画より画角が狭くなるので、フレームアウト時間が短くなります。そして明るさの調整方法が分かりませんでした。静止画はシャッター速度でいくらでも調整が効きますが、動画はそうはいかないですよね。やはり露出補正で下げられる範囲が限界なのかな。

色々書きましたが、結局のところ赤道儀がないというハンデがそれなりに撮影の難易度を上げてしまっています。しかし収納場所や持ち運びの観点から、自宅で観望できる環境が整わない限り購入に踏み切ることはないと思います。

木星の撮影を終えた頃、西の空に月が見えたので撮影しようかと思いましたが、だいぶ高度が下がっており、且つちょうどマンションがある方向なので、止めておきました。

天体撮影は毎回課題が発生し、次回に向けての改善点を考えます。前回はレリーズが欲しいと思ったのですが、赤道儀がないので結局頻繁に経緯台に触ることになり、レリーズでカメラ操作時だけリモート操作できてもあまりメリットがないな、と思い直しました。現有のスマホによるリモコン操作で足りそうです。逆に新たに欲しいと思ったものは、ピントをリモートで細かく調節できる電動フォーカサーです。微調節ができることに加えて、調節後に手振れしないので、ピントの状態を確認しやすいという利点もあります。唯一気になるのは着脱に掛かる手間ですね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする