シェムリアップとハノイの旅~2日目

2日目、7時すぎに起きて、ホテルで朝食。ビュッフェ形式でメニューはそこそこの数があります。外のテラスにある屋台では、オムレツを焼いてくれました。それからフロントでトゥクトゥクの手配をします。とりあえず1日チャーターにしました。

さっそくアンコール遺跡めぐりに出発です。東南アジアらしく、ホテル内は冷房がガンガン効いてて涼しいですが、外へ出るとむわっとした暑さです。ただシェムリアップは、ベトナムほどの湿気は感じませんでした。内陸だからでしょうか。そして今回お世話になるトゥクトゥクのドライバーさん。名前を聞いたのですが、よく聞き取れず、結局分からず終いです。赤い服と車体の「14」が目印です。

まず向かった先は、チケット販売所。遺跡パス(3日間)を購入します。お値段は40ドル。購入の際に、顔写真が必要になりますが、窓口の横に備え付けのカメラがあり、大した手間もなく手続きが完了します。

それから、アンコール・トムへ向かいます。しばらく走ると、南大門の手前に橋が見えてきました。橋には多くの神々の像らしきものが並んでおり、アンコール遺跡を感じさせます。周りは見渡す限りのジャングルで、その中に遺跡がポツリポツリとある感じです。道はあるけど、周りにあるのはジャングルや遺跡だけ、という景色は、周りは家だらけという普段の光景と対照的で、面白かったです。

南大門から真っ直ぐ北へ進むと、バイヨンが見えてきます。さっそく散策します。入口っぽいところに、水色のワイシャツを着た係員がいるので、遺跡パスを提示します。遺跡内は特に順路はないので、自由に歩き回ります。まずは第一回廊をうろうろしていると、青年に声を掛けられました。写真を撮ってあげるよ、と言い、その後は勝手にガイドを始めました。途中で中国人の女の子2人も合流。壁に彫られたさまざまなレリーフや、観音菩薩の四面塔を堪能です。観音菩薩の像との対面写真が取れる窓枠も行きました。やはり、第2回廊から眺める、観音菩薩の四面塔の並びは、圧巻ですね。これぞバイヨンという光景でした。

ちなみに勝手ガイドの要求額は5ドル。2ドル払うと言うと、学校に行くには5ドルじゃないと足りない、と言ってきます。その後3ドルと言ってきたので、2ドル要らないなら払わないよ、と言ったら、2ドルを受け取りました。ちなみに合流した子たちはいつのまにか消えていました。

続いて、大仏を見た後は、バプーオンへ。長く伸びる空中参道が良い雰囲気です。空中参道を抜けると、さっそく遺跡散策。バイヨンのときはあまりきつい階段はありませんでしたが、ここは結構急で長い階段があります。多少息を切らせながら、中央祠堂のあるテラスへ。空中参道を見下ろす眺めは壮観です。そして周りを囲むジャングルの広さもすごいですね。ちなみに、ここには本を売り歩く少年がいました。かなり押しが弱かったけれど、売れているのかな。

次のピミアナカスは、あまり時間がなかったので、散策はせずに素通り。それから象のテラスへ行きました。たくさんの象の像が、鼻で柱を作っています。そのままテラスを北に進んでいくと、ライ王のテラスに着きました。通路を歩きたかったのですが、一方通行なのでテラス側からは入れないようです。その後は道なりにテラスを出ると、土産屋やレストランのある通りになります。一服しても良かったのですが、待ち合わせ時間をちょっと過ぎているので、断念。

北大門でドライバーと合流したあとは、幾つか小さな遺跡めぐりへ。まずは、チャウ・サイ・テボーダです。入口に向かおうとすると、少女から絵葉書の売り込み。片言だけどきれいな日本語。何か見たことあるんだよなあ……と感じたのですが、旅行前にネットで見たカンボジア旅行記に出ていた気がします。なかなかかわいい女の子でした。

肝心の遺跡は、かなり小さく5分もあれば見られる大きさ。遺跡内でも物を広げて売っていましたが、特に声を掛けられることもなく。その後の経験も含めて、商品を持ち歩いてる売り子はもちろん積極的に声掛けするけど、物を広げて売っている売り子は存外静かです。

続いては、タ・ケウ。こちらはそこそこの大きさで、階段も結構急です。遺跡内では幼い姉妹が遊んでおり、微笑ましかったです。そして、上から見下ろす景色もまた素晴らしいですね。ほんと遺跡以外はほぼジャングルなんだなあ、と強く感じます。一方足元のほうを見ると、遺跡の屋根部分を見ることができ、これもなかなか面白い眺めでした。

その後は連れて行ってもらった食堂にて、LokLak(チキン)をいただきました。玉ねぎがちょっと強くて苦手でしたが、美味しかったです。客はほとんどが旅行者で、観光客御用達の食堂みたいです。ちなみに、あまりに喉が渇いていたので、2Lの水を頼んだのですが、さすがに多かったです……。満腹のお腹に少しずつ流し込んでいると、ふいに辺りが暗くなりました。間もなく轟音とともに、そのすごい雨。スコールです。数分もしたら、太陽が顔を出し、晴れてきました。

次はタ・プロームへ。今回楽しみにしていた場所のひとつです。人気の遺跡だけあって、駐車場とかがある入口部分はかなり混雑していますね。さっそく散策です。最初はある程度順路が決まっており、道なりに進みます。するとさっそく遺跡に絡みつく巨大な木の根が現れました。最初に見たところは、ちょうど後ろが修復工事中でいまいちでしたが、少し奥で見たのは雰囲気バッチリでした。まさにラピュタです。ラピュタっぽいと言われている遺跡はベン・メリアですが、こちらも十分堪能できます。色々眺めながら進んでいたら、最後は西大門に出てしまいました。慌てて、もとの出口へ逆戻り。ううむ、自分の方向感覚はあてになりません。

続いてはいよいよアンコール・ワットに向かうのですが、雨が本格的に降ってきました。一面の雨雲が空に広がっており、先ほどのスコールのように数分間で止みそうにありません。トゥクトゥクも雨天バージョンに換装です。

とりあえず小雨になってきたので、軽くアンコール・ワットを散策します。でも、青空じゃないとやっぱり映えないですね……。また明日来るつもりで、軽めに散策していると、いつの間にか雨が上がりました。というわけで、散策続行です。門を抜けて参道を進み、西塔門テラスへやって来ました。空も少しずつ明るくなっており、雨の心配はもうなさそうです。

まずは第1回廊をぐるりと回ります。様々なレリーフが壁一面に彫られています。知識がないため、詳しい内容はわかりませんが、それでも何となくの雰囲気は伝わります。ナーガを綱引きする人々や、馬車、ジャングルなど、いろいろなシーンが描かれており、きちんと背景を知った上で鑑賞すれば、より楽しめるのでしょうね。そして柱を見ると、デバター像がたくさんあります。ガイドブックに書かれていた通り、皆がよく触るためか、乳房の部分がテカテカに輝いています。

続いて第2回廊へ。廃仏毀釈によって首を切り落とされた仏像が並びます。内側に進むと、第3回廊とそれを囲む中庭があります。ここでのんびりするのも落ち着いて良いですね。中庭から見た回廊の内壁には、6体のデバター像がそれぞれ微妙に異なった装飾をしており、面白かったです。

その後は、第3回廊へ向かいます。回廊は上に進むたびに狭くなるので、少し並ぶことになります。トゥクトゥクのドライバーから傘を借りていたのですが、第3回廊には持ち込めないので、受付で預けます。そして、かなり急な階段を登って、第3回廊に到着しました。第3回廊は何と言っても眺めが素晴らしいです。中央祠堂には仏像が鎮座していました。

第3回廊を下りる頃には、少し日が差してきました。そして第1回廊を出る頃には、青空が広がっていました。さっそく聖池の前に行き、池に映るアンコール・ワットを望みます。アンコール・ワットの定番の光景ですね。

その後はトイレへ。アンコール・ワットの東側に新しいお寺があるのですが、その近くにあります。基本有料ですが、遺跡パスを持っていれば無料で利用できます。

アンコール・ワットに戻ってきたあとは、思いがけず猿たちと遭遇しました。ヒンズー教の遺跡で猿とは、ハヌマーンを彷彿とさせて良いです。遺跡の神秘的な雰囲気に、花を添えてくれます。それから経蔵にある森本右近太夫一房の墨汁落書きを見たりして、アンコール・ワットを後にしました。やはり、アンコール・ワットは、他の遺跡と比べて、圧倒的に壮大でしたね。

今日の遺跡めぐりはここまで。アプサラディナーショーの誘いもあったけど、お断り。17時ごろホテルに戻って、遺跡散策の疲れを癒します。

休憩を終えて、19時ごろ外へ出ます。近くのレストランに行きたいのですが、道に迷ってなかなかたどり着けません。その途中で立ち寄ったプレアン・チェーは、闇のなかに明るく浮かび、厳かな雰囲気を感じさせて良かったです。大通りを外れると、街灯がほとんどないので、真っ暗になり、ちょっと怖いです。治安はそれほど悪くなく、実際不安に感じる場面はありませんでしたが、知らない土地での暗い道は落ち着きません。

そして何とかトンレ・チャックモックに着いたのですが、もうすぐ閉店間近。でも、ここから新しくレストランを探す気合もないので、急ぎながら食べました。ビュッフェスタイルでなかなか美味しかったのですが、如何せん残っている客が少なくて、後片付けモードなので、心理的にゆっくりと食べられません。ん~、道に迷わなければ、もう少し落ち着いて食べられたのに。

その後は、ホテル近くのコンビニであるトライアングルマートにて、地ビールAngkorとおつまみスナックを購入しました。部屋に戻ったあとは、NHKワールドプレミアムを見ながら、晩酌。23時ごろ、就寝しました。

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