白河紅葉の日帰り旅

2013年11月02日、白河へ日帰りの紅葉狩りへ出かけてきました。自分のなかで、紅葉といえば東北、というイメージがあるのですが、ここ数年行けてなかったので、久々に行きたくなりました。月末に別の旅行を予定していることから、日帰りを考えた結果、近場の東北となる白河へ行くことにしました。

前日に新幹線の切符を購入します。予想以上に空席が少なくて、予定より1本後の便となりました。そして当日、7時30分くらいに起きて旅支度。9時30分くらいに家を出ました。

東京駅を10時20分に出発するなすのに乗って、一路新白河へ向かいます。車内はだいぶ混んでいましたが、多くの人が那須塩原で下車しました。新白河駅に着いたら、東北本線で白河駅に行きます。

下車したあとは、マップを見て、白河小峰城へ。線路下のトンネルをくぐって反対側へ回り、道なりに少し進むと、城閣が見えてきました。震災の影響で石垣が崩れたため、城の近くへ立ち入ることはできません。城山公園から遠目に撮影。事前には聞いていましたが、実際に見ると石垣はかなり盛大に崩れています。ちなみに、あとでタクシーの運転手から聞いた話ですが、もともと天守閣自体は、建築上の問題があって、内部に入れないそうです。

続いて南湖へ向かいます。駅前から南にてくてくと歩きます。桜町の通り、とても雰囲気が良いです。古くから続いていそうなお店、土地の生活を感じるお店、まったく賑々しくはないのですが、とても落ち着いた空気が良いです。

通りを抜けると、幹線道路っぽい道へ出ます。緩やかな上り坂を進んで行きます。景色が単調なせいもあってか、随分と長く感じますね。そしてようやく南湖に到着。

微妙に入り口を間違えて、土手を駆け上がってショートカット。眼前には美しい南湖の姿が広がります。湖上に浮かぶ御影の島や、葦の群生が良い画を演出してくれます。鴨など水鳥たちもいて、豊かな生態系を感じることができます。

一方の紅葉ですが、全面というわけではなく、ところどころ紅葉しているといった雰囲気ですね。松などの針葉樹も多いです。とりあえず湖畔を半周ほど散歩します。結構距離があり、良い運動になりました。紅葉は、正直思い描いた景色とちょっと違いましたが、晴天下の南湖の姿は美しく、楽しむことができました。

南湖公園の南側に出て、あづま食堂に向かいます。道を1本隔てたところにあるのですが、交通量が多いわりに横断歩道が遠いので、渡るのに苦労しました。さっそく入店し、白河ラーメンセットの大盛を注文。来店者が多いようで、捌き慣れている感じがします。食しての感想は、醤油ベースのスープに柔らかい太麺、どことなくうどんのような感じがしました。美味しかったのですが、さすがにセットの大盛は量多すぎましたね。欲張りすぎてはいけません……

食後は腹ごなしに、南湖公園周辺を散策します。するとところどころで、鮮やかに紅葉した木々が見つかります。湖に沿って歩いているだけだと、見過ごしてしまいますね。

それから、南湖公園の北側へ。対岸から色鮮やかな椛が見えたので、向かいました。南湖のすぐ傍に立つ真っ赤な椛、ここが南湖公園の一番の紅葉スポットに感じました。太陽の向きが少し残念だったかな。

続いては翠楽苑へ行きます。松平定信像に迎えられて、入園。丁寧に整えられた日本庭園には、色鮮やかに紅葉した木々の姿を見られます。この時期は夜間ライトアップがあるのですが、それに備えた照明設備が随所に見られました。ライトアップはぜひ見たかったのですが、上手いこと予定が組めそうにないので、断念。

続いて近くにある南湖神社へ参拝します。本殿へ続く参道が緩やかな上り坂になっており、神の元へ登っていく感じが良いです。参道の脇には、ロープに結ばれた御神籤がたくさんありました。

南湖公園はひと通り見終えたので、白河駅に戻ります。次に向かう先は西の郷遊歩道。路線バスが通っていますが、1日に数本しか走っておらず、ちょうど良い時間がないので、タクシーを使うことにしました。どうせなら南湖公園までタクシーに来てもらっても良かったのですが、待つのも嫌なので、駅まで歩きました。

道中、仮設住宅団地の看板を多く見かけました。南湖公園では除染作業が行われており、震災以降、もっともリアルに震災や原発事故を感じる一幕でした。

白河駅に着いたら、さっそく駅前タクシーに乗って、西の郷遊歩道へ。バス停名にもなっている「老人福祉センター」まで行って欲しいと伝えたのですが、やけに早い到着。どうやら違うセンターに着いたようです。もう一度説明して、無事正しい方向へ。建物がなくなり、どんどん山奥に入っていきます。日が暮れると、寂しさも増してきますね。運転手からは、宿泊研修ですか?と聞かれました。そりゃあ、この時間から山中の紅葉散策する人なんて、そうそういませんよねえ(苦笑

老人福祉センターに着いたら、西の郷遊歩道入口を見つけて、中へ入ります。かろうじて山の上に太陽があるので、紅葉が映えます。街中の手入れされた紅葉も良いですけど、山中の粗い一面の紅葉も好きです。森の甘い匂いを感じながら、奥へと進んでいきます。阿武隈川を見下ろしながら、一面の紅葉を楽しめる、これが渓谷の紅葉の醍醐味ですね。途中に見えた瀞の大滝は、迫力満点でした。

しばらく進むと、河原に下りられる場所があったので、行ってみました。道はわりと荒く、雨の日やその翌日だと危ない感じですね。河原へ下りると、阿武隈川を囲う渓谷を望むことができます。既に日が落ちてしまったのは、残念。河原にはたくさんの石があり、人もまったく来なかったので、水切りとか石投げとかして、遊びまくりました。童心に帰ったようで、楽しかったです。石って高いところから落とすと、案外簡単に割れるんですね。ただ、普段まったく使わない肩を使ったせいか、翌日に筋肉痛になりました。。

その後はバスの時刻もあるので、早々に戻ります。辺りには、だいぶ夕闇が広がってきました。以前の登山のときにも感じましたが、山中で暗くなってくると、ものすごく心細くなります。一応クマ出没注意の札があったので、手を鳴らしながら、そそくさと進みます。無事遊歩道を抜けたら、バス停にて待機。

こういう山中のバス停からの帰り道って、バスがちゃんと来るだろうって分かっていても、バスの姿が見えるまで不安になっちゃいます。でも、そこから乗車して帰るまでの、バスの中での雰囲気は好きですね。往路と違って辺りが真っ暗になっているので、山の中という異世界から、麓の現実へ戻る感じがいいのかも。

新白河駅に着いたら、新駒本店へ行きます。駅から東へ向かい、旧陸羽街道を進んでいくと、お店に着きました。時間が早かったためか、店内の客の姿はまばら。大きなテーブルのカウンター席が真ん中にあって、周りに座敷席のある構成です。まずは地酒と肴ということで、喜多方市の地酒である奈良萬と、そばがきの磯辺揚げ、蕎麦の刺し身をいただきます。磯辺揚げには醤油がついてきますが、浸けないで食べたほうが、磯の風味が消えなくて、美味しいです。蕎麦の刺し身は、食感が良いですね。日本酒の肴に合います。

気分よくなったので、日本酒をお代わり。二本松市の地酒である奥の松です。最後は締めに、とろろそば。もう少し色々な種類の肴を摘みたかったけど、ひとり旅なので仕方なし。白河そばを堪能して、今回の旅も有終の美。

19時20分発のやまびこで、東京へ。お酒のせいもあってか、うつらうつら。今回は、久しぶりの日帰りひとり旅でしたが、手軽に楽しめて良いですね。日帰りは、移動時間と交通費をどこまで許容するかが、悩ましいところです。でも、日帰り圏内に、行ったことない場所はまだたくさんあるので、どんどん出かけてみたいです。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

※感想メモが一部手元にないので、あとで追記するかもしれません

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