二日目、ホテルで朝食をいただきます。2階から釜山駅前を見下ろせるのが楽しいです。
さて、この日は釜山を離れて、慶州までデイトリップです。現地でバスに乗る都合で、さすがに交通電子カードが欲しくて、ホテルの隣にあったコンビニでキャッシュビーカードを購入しました。チャージを頼むのを忘れたので、地下鉄釜山駅の券売機でチャージしました。この時、駅前のベンチでスマホをいじっていたら、お婆さんに話しかけられました。言葉が分からないことを伝えても穏やかに話し続けて、何だったのか未だによく分かりません。
それから釜山駅に行き、切符購入するために、券売機を探します。最初に見つけた券売機がクレジットカード専用だったらしく混乱しましたが、別の場所に行ったら、現金で買える券売機が並んでいました。地下鉄は日本語も選択できましたが、こちらは韓国語と英語のみ。駅名の英語表記に少し戸惑いますが、無事切符を買えました。
KTXはヨーロッパと同じで改札がありませんので、そのままプラットホームに下ります。指定された席は階段から離れた車両だったので、てくてく歩きます。周りの席は結構埋まっているのに、一方で全然人がいないエリアがあるなあ……と思っていたら、進行方向と反対向きの座席でした。KTXはフランスのTGVから技術輸入して作成された関係で、座席が車両内の前半と後半で、対面式になっているのです。ヨーロッパではよく進行方向が変わるため、妥当なシステムとされていますが、KTXの場合、進行方向は基本的に一方向であるため、こういう座席割り当てになるのですね。後ろ向きでもいいから、空いている座席に行きたいとも思いました。客層は、予想以上に欧米系でした。
車窓から眺める景色は、新幹線から見る田舎の景色そのもの。とてものどかでした。新慶州までは30分程度なので、わりとあっという間の到着です。
駅から出たら、バス停に向かいます。新慶州駅は、慶州の中心部からかなり離れた位置にあるので、まずは中心部へ移動しなくてはいけません。目的地である仏国寺に直通のバスは、少し前に出てしまったようで、次に来るのは1時間以上後です。さすがに待てないので、50/60号線あたりに乗って、市内へ移動しました。ちなみにバス停で路線図を見ましたが、読めそうで読めません。似たような地名が多くて、そこをまだ直感的に区別できません。
慶州駅前の停留所に着いたら、下車します。他の乗客を見ていたところ、キャッシュビーカードは、乗降車の際にタッチするようなので、そのようにしました。
さて、降りたは良いものの、仏国寺に行くバス停がどこにあるのか、わかりません。観光も兼ねてぶらぶら歩きます。途中慶州駅前でタクシーの勧誘を受けました。特にしつこくはないです。市場っぽい通りを歩いたり、街角にある古墳を見たり、八友亭を見たりしました。
そして無事仏国寺行きのバスである10/11号線が停まるバス停を見つけました。ところが、来るバス来るバスいずれも満員で、乗せてもらえません。こりゃ駄目だ、と思って、より手前の停留所へ移動します。新慶州駅から来るときに、人がたくさんいたバス停があったので、そこだと思い、戻りました。
今度は無事乗車できたので、仏国寺へ向かいます。結構な距離を移動するので、車窓からの景色を楽しみます。ただ、車内は混んでおり、バスの運転も結構揺れるので、なかなか疲れます。そうこうしているうちに、目的地っぽいところに着いたので、下車しました。
さて、仏国寺はどこだろう、と周囲を見渡すも、特に見当たりません。おかしいなあ、と思い、ガイドブックの地図やGoogleMapsを使って調べますが、どうにも今いる場所の地図と合いません。わりと長いこと考えた結果、全然違う場所で降りてしまったことに気づきました。
歩いて歩けない距離ではないので、歩いて向かうことにします。とは言え、バス停4~5個分はありそうな距離なので、なかなか大変。ちょうど通りに桜並木が広がっているのが救いです。
だいぶ歩いて、ようやく仏国寺の看板が見えてきたときは、ほっとしました。駐車場にはたくさんの車が停車しており、賑わっています。入場券を買って、さっそく拝観します。
きれいに整備された参道を進んでいきます。ゆったりとした上り坂になっています。やがて見えてくるのは、桜の木と建屋。雰囲気があって良いです。それから、紫霞門や大雄殿、観音殿に釈迦塔などを拝観しました。仏寺だからか、ソウルで見た古宮とは趣が違い、質素な色合いをしているので、何だか落ち着きます。
その後は天王門で四天王像を見上げたり、般若蓮池の美しい景色を堪能したりしました。般若蓮池に映る橋と柳の光景は、今回撮影した写真の中でも、お気に入りです。
さて、仏国寺を出たら、参道を下りていきます。途中には桜の咲くエリアがあります。こちらも満開の時期は過ぎていますが、まだ何とか楽しめる感じですね。出店も出ていて、楽しげな雰囲気でした。
再び混んでいるバスに乗って、市の中心部へと戻ります。そして、往路で気になっていた菜の花畑の見える場所で下車しました。意識していなかったのですが、ここが大陵苑でした。なので、菜の花と合わせて、古墳等の史跡も楽しめます。
土曜日の夕方ということもあってか、結構賑わっています。菜の花エリアを抜けると、こんもりとした丘が幾つか見えてきました。そう、古墳です。慶州で見たかった景色のひとつです。遠くに見える山の稜線と合わせて、画になります。他にも、瞻星台といった史跡を楽しめます。
お昼を食べていなくてお腹も空いていたので、コンビニでキムパプとスプライトを購入し、芝生の上で食べました。韓国のコンビニで売っているキムパプ大好きです。その後は、鶏林、石氷庫、慶州郷校を見学したり、山へ落ちる夕日を眺めたりしました。
やがて日は落ちて完全に真っ暗になりました。バスに乗って新慶州駅に向かいます。来たバスにとりあえず乗ったら、循環バスの逆方向だったらしく、細い路地でやたら停留所の多い生活路線っぽいルートをしばらく走ります。そこを抜けたら、往路で通った大きな通りに出て、新慶州駅に向かいます。
新慶州駅に着きました。電車の出発まであまり時間がなかったので、窓口で釜山行きの切符を購入しました。釜山駅に戻ったら、駅の展望台からライトアップされた橋を眺めつつ、4階にあるフードコート的なお店にて、夕食です。注文したのは海鮮ビビンパです。うまうま、とおいしく食べていたのですが、またしても後半で味に飽きてしまいました。今回の旅はこういうの多いなあ。付け合せはやはり辛かったです。
ホテルに帰った後は、まったりと過ごしました。たくさん歩いたせいで、昨日より疲労感がすごいです。シャワーを浴びて、0時30分ごろ、寝ました。