この日はボローニャを発つので、荷物を持っての移動になります。朝食をいただき、チェックアウトを済ませたら、マッジョーレ広場へ向かいました。この日は雨は降っていないけど、曇り空。
最初に入ったのは、サンペトローニオ聖堂です。植物の幹のような大きな柱が印象的ですね。祭壇やステンドグラスなどを楽しみ、椅子に腰かけて、穏やかな時間を過ごします。祭壇の奥には、バイオリンなどの展示コーナーがありました。
続いて向かった先は、アルキジンナージオ宮(旧ボローニャ大学)です。世界最古の大学として有名ですね。学士たちの紋章が壁の様々なところに貼られています。
2階に上がると、世界で初めて人体解剖が行われた大階段教室があります。ここは有料区画となり、チケットを購入する必要があります。大階段教室という名前から、もっと大きい教室をイメージしていたのですが、普通の教室程度の広さでした。中央に解剖台があり、正面には皮を剥がれた人の像が並んでいました。解剖の内容を示した書物も展示されています。大階段教室に入ったチケットで、図書室にも入れるので、そちらにも入ってきました。壁の棚に並ぶ古びた本の背表紙に、歴史を感じます。
アルキジンナージオ宮を後にしたら、マッジョーレ広場を少し散策して、ボローニャ駅に向かいます。
続いて向かう先は、ヴェネツィア。1時間ほど電車に乗り、途中パドヴァ駅で一時停止。程なくして出発し、外には海が見えてきました。干潟を眺めながらリベルタ橋を渡ると、終点のサンタルチア駅に到着です。
さっそく駅から一歩踏み出すと、そこには世界で唯一の景色が広がっていました。車道がないことが、すごく大きいと思います。テーマパークのような、現実とは隔離された夢のような街、と言う印象です。ヴェネツィア本島は土地が少なく、ホテル代はかなり高いですが、それでも本島に泊まった方が良いと思います。帰りにバスからメストレの景色を見ると、夢から醒めた心地になりました。
そんなヴェネツィアの町を散策する前に、まずはホテルへ向かいます。駅からわりと近い立地なので、あまり迷わず着けました。ヴェネツィアで宿泊する先は、カーサカブールロットです。他の町と変わらない値段にした結果、バス・トイレは共用となりました。
しばらく部屋で寛いだら、ヴェネツィアの町を散策します。地図は大まかな方向を知るには良いですが、細かい部分では上手く役立てられません。運河の向こうのあそこの道に行きたいのに橋がない、と言うことが時々ありました。まるでRPGの後半に出てくる町のようです。
この日の空模様は曇りがちでしたが、ヴェネツィアらしい景色を楽しみます。サンマルコ広場にはたどり着けませんでしたが、何となくの方向感覚を身に着けました。ザッテレの河岸で、黄昏時を楽しみます。町の様子は、ほとんど観光客と言った雰囲気で、これまでの町のなかで一番気持ちが緩みました。
夕食は、ホテルへの帰り道の途中にあった小さなお店で、パニーニをテイクアウトしました。hotの意味が一瞬理解できず、わちゃわちゃしましたが、hotの忠告通り、若干辛めのサラミが入ったサンドです。中国系の店員さんがいたので、翻訳アプリで漢字経由で意思疎通し、ダイレクトの意味じゃないけど頭を回転させて理解しました。そしてこの際に、ピカンテと言うイタリア語を覚えました。自らの英語力のなさが露呈しましたが、楽しい一幕でした。
21時ごろホテルに戻り、23時ごろ就寝。夜に天気が荒れるとの予報でしたが、起きているうちは特に雷雨の様子は聞こえませんでした。