4日目、6時ごろ起床しました。だいぶ寝たけど、まだ昨日の疲れが残っている感じです。6時30分すぎにホテルの朝食を食べに行きました。一昨日食べていなかったメニューを中心に選んで、たっぷりといただきます。昨晩食べていなかったので、だいぶがっつりといきました。
今日の天気予報は雪。ホテルの窓から外を見下ろすと、うっすらと雪化粧された景色が広がっています。夜のうちに降ったようで、今は降っていません。疲れをとるため、二度寝をして、9時30分すぎにホテルを出ました。
まず向かった先は、ホテルの近くにあるブロンプトン墓地。ここの入口付近の風景が、映画けいおん!で登場したのです。だいたい歩いて5分くらいで着きました。墓地の前にあるゴミ箱の並びを撮影。聖地巡礼は、傍から見たらよくわからない光景ですね(苦笑
続いて、アビーロードの横断歩道を目指します。ディスクリクト線でパディントン駅まで行き、そこからベーカールー線でマイダヴァレ駅にて下車。駅から出たら、住宅街のなかを少々歩きます。最初間違えた方向に進んでしまったけれど、GoogleMapsのおかげで何とか正しい方向へ行き、アビーロードへ出ました。すると、何やら横断歩道の周りに、人が集まっています。そう、ここがビートルズのジャケット撮影に使われた横断歩道です。
だいたい10人くらいの観光客が入れ替わりにやって来る感じです。皆さんビートルズのジャケット風写真を撮ろうと頑張っています。しかし、そこそこ車が通る道路なので、タイミングを押さえるのが大変そうです。
アビーロードを後にして、セントジョンズウッド駅から、ジュビリー線とヴィクトリア線を乗り継いで、ヴィクトリア駅に移動しました。目指す先はバッキンガム宮殿。案内プレートに従い、10分くらい歩いて、バッキンガム宮殿前に着きました。
ちょうど衛兵交代式のパレードが始まる時間です。宮殿前には既にたくさんの人がいます。自分は、衛兵交代式そのものより、パレードを見たかったので、宮殿向かい側の歩道に陣取りました。すると、音楽とともに、衛兵たちが行進してきました。時間を空けて、3陣くらいに分けてやって来たと思います。ロンドンの衛兵というと、いわゆる「おもちゃのチャチャチャ」みたいな赤服に黒い帽子のイメージですが、冬は赤ではなく灰色っぽい服になります。パレードが始まってから、観客は増える一方です。とりあえず20分くらい見て満足したので、その場を後にしました。すると、はらはらと白い雪が舞ってきました。
雪でますます冷え込む中、ヴィクトリア駅からピカデリーサーカス駅へ。駅周辺をてくてく歩いて、パブを探します。するとクラシカルな外観をしたCHANDOSというパブを見つけました。というわけで、ロンドン初パブ。少し薄暗い店内には、だいたい4~5組の客。外の喧騒に対して、とても落ち着いた雰囲気です。カウンターに行って、エール1パイントと本日のスープを注文。スープは後で持ってきてくれます。まさに、お酒が呑めるファーストフード店の感覚です。
外がとても寒かったこともあってか、スープがすごく美味しかったです。今回の滞在中に食べたもののなかで、一番ですね。ちなみに、スープにはパン2切れが付いてきました。そしてエールは、ちびちびと呑むのに適したビールですね。爽快感を求めると物足りないかと思います。今回は、暖かい店内で、ゆっくりとスープをすすりたかったので、楽しめました。
13時30分ごろ、ナショナルギャラリーに向かいます。寄付金4ポンドとパンフレット代1ポンドを払って、館内を見学。たくさんの部屋に、多くの絵画が展示されています。それぞれの部屋は、大きく年代ごとにカテゴライズされています。順路的に少し外れる13~15世紀の絵画を除いて、一通り見て回りました。
一部、絵画のなかに、写真を混ぜて展示しているところがあり、面白いな、と思いました。最初、やけにリアルなタッチの絵だなあ、と見入っていました。そして、それをきっかけに、写真と絵の違いって何だろうと考えさせられました。理屈で考えるといろいろありそうですが、ちょうど様々な絵を見て、直感てきに浮かんだ感想は、絵のほうが写真よりも存在感があり、特に風景画は安らぎが得られる、ということです。
また、人物画についても、いわゆる美男美女だけではなく、太った中年男性など、実に様々な人間が対象となっていることが面白かったです。絵のタッチについても、写実性に富んだものから、パステルまで、多くの描き方があるものだ、と感じました。
ちなみに、ナショナルギャラリーは撮影禁止なので、残念ながら写真はありません。
さて、本当はもう少しゆっくりと鑑賞をしていたいのですが、大英博物館も見学したいので、1時間ほどで退館しました。大英博物館までは、そこそこ距離があります。雪降るなか、北へ10分ほど歩いて、着きました。
ゲートを抜けると、そこには写真でお馴染みの光景が広がっていました。圧倒的な大きさの柱を見上げつつ、館内へ進みます。ここでも寄付金とフロアマップ代を支払います。フロアマップは日本語が見当たらなかったので、英語版を使いました。
まず最初に向かった先は、やはりロゼッタストーン。グレートコートから入ったすぐのところにあります。ガラスケースの周りには、常に人だかり。ヒエログリフ解明のきっかけとなったロゼッタストーンには、上からヒエログリフ、デモティック、ギリシア文字の3種類が書かれています。3種類の文字の大きさがずいぶん違うんだなあ、と思いました。ギリシア文字は小さくて、目の前にあっても見るのが大変でした。
それから、アッシリアのライオン像や、パルテノン神殿の彫刻等を鑑賞します。どれも精巧で美しく、こうしたものが太古の世界に存在したことに対して、何だかとても広い気持ちになります。また、ギリシアの出土品にあった器が、東洋の漆塗りっぽい感じに見えて、ちょっと新鮮でした。
そしてお楽しみのエジプトコーナーへ。ミイラや棺、装身具や死者の書などが、展示されています。褐色の肌に黒髪で黄色の装身具をまとった、いかにもエジプトっぽい絵を見て、おおっと感嘆しました。エジプトのものってテレビとかで良く見かけるのですけど、実際に博物館等で目にする機会が、少ない気がします。
それから、ペルシャなどの展示を鑑賞します。煌びやかな装身具や古代のボードゲーム、不思議な生き物の飾りなど、興味深いものが多かったです。
だんだんと閉館時刻が近づいてきたので、少し駆け足で巡ります。まずは啓蒙の部屋へ。ここには、映画けいおん!でHTTの皆が触っていたロゼッタストーンのレプリカがあります。他にも、おしゃれな天球儀などがありました。壁際には大きな本棚があり、暖色系の照明で、ほかの展示室とはだいぶ雰囲気が違います。
その後は、ネイティブアメリカンのコーナーをさらっと見学して、北の5階へ向かいます。そこにあるのは、日本のコーナー。鎧や浮世などの展示があります。壁は木製のパネルで、特別仕様です。ただ、入口からかなり遠いので、来る人は少ないのかも。そのためか、校外学習っぽい小学生たちが、座って絵を描いていました。まあ、イギリスから見た日本は極東なので、まさにそのイメージ通りではありますが。
そして、そろそろ展示室の閉館時間です。グレートコートに出て、ベンチに座って少しまったり。グレートコートはもう少し閉館時間が遅いのです。
本日最後に向かう先は、昨日行きそびれたハロッズです。ピカデリー線でナイツブリッジ駅まで行きます。そこから若干迷いつつ、無事ハロッズ前に到着。イルミネーションがきれいですね。必要以上に派手な感じはなく、シンプルに美しいイルミネーションです。
さっそく店内を散策。さすが高級デパートだけあって、各出入口にはガードマンがいます。フロアには、高級ブランドのお店がたくさん並んでいますが、正直そのへんは興味がないので素通り。目指す先は、フードコーナー。地上階の中央あたりにあります。ここは楽しいですね。さまざまな食材が並び、デリもたくさんあります。隣には、紅茶やお菓子などお土産に使えそうな品物もあります。予算の都合で買いませんが、パッケージを眺めているだけでも楽しいです。
結局、サンドイッチと肉などのサラダとフルーツサラダ、コーラを買いました。明日の朝食分も含んでいたので、ちょっと大量。店員さんに苦笑いされました。サラダと言っても、日本のような副菜のイメージではなく、がっつりした主菜です。
その後は違うフロアを見て回ろうと思ったけれど、どこも高級ブランドショップらしいところばかりで、楽しめそうではなかったので、地下1階のダイアナメモリアルへ。場所はエスカレータで降りてすぐのところです。写真が収められたプレートと、白いバラ、キャンドルがありました。向かい側には大きなファラオ像。
こうしてハロッズを楽しんだあとは、ホテルへ戻りました。そして、今回の旅を振り返りつつ、先ほど買ってきたサラダをいただきます。明日は帰るだけなので、少しまったりしつつ、22時に就寝しました。