7時すぎに起床。身支度を済ませたら、ホテルの朝食会場へ。最上階にあるので、ブルーモスクの姿を見ながら、朝食をとることができます。メニューもそこそこ数があって満足。
9時すぎにホテルを出発して、スルタンアフメット広場に向かいます。目的はアヤソフィアなのですが、朝早いにも関わらず、長蛇の列が出来上がっていました。とりあえず並んで待ちます。何人もの転売屋が営業を仕掛けてきますが、時間はあるので、話には乗りません。ちなみに転売屋が売っているのは、時間指定のガイドツアーチケットのようです。時間になれば優先入場できるけど、スケジュールが拘束されるのは微妙です。転売屋いわく待ち時間は1時間30分くらいだそうで、そこまで掛からないだろ、と思っていたのですが、本気で1時間30分掛かりました……
ようやくアヤソフィアに入場です。場内は混雑していますが、広いのでそれほど見学に支障はありません。いくつかの部屋に分かれており、順次見て回ります。重厚でかつ美しい、昨日見たブルーモスクとはまた違う雰囲気ですね。天井などにも装飾がされており、手を抜かない仕事をしているなあ、と感じました。2階部分に取り付けられた円形の家紋みたいな飾りが印象的でした。アラビア書道なんですかね。
それから、意外と長い階段を登って2階に着くと、そこにはキリスト教の肖像モザイク画が2点ありました。さまざまな用途に何度も塗り重ねられてきたアヤソフィアの歴史を、垣間見ることができます。イスラム建築は、偶像禁止の教義に基づき、動物などの装飾がなく、幾何学模様が主となっていますが、それがシンプルだけど美しい雰囲気をもたらすのだなあ、と対照的に思いました。
アヤソフィアの見学を終えたら、スルケジ方面へ。昨日寄ったお店の人と軽く挨拶。それからガラタ橋界隈を散策します。この辺りも賑わっていますね。橋の上には、釣り糸を垂らす釣り人たちがたくさんいました。バケツの中を覗いてみると、かなり釣果はあるようです。そのまま橋を渡って新市街へ。橋の近くの路地を軽く散策すると、土産物通りでした。
さて、噂のサバサンドを食べてみたくて、ガラタ橋の下の通路を歩いてみたのですが、魚料理レストランに捕まってしまいました。会話がうまく通じなかったようで、普通に魚料理を食べることに。もちろんおいしいんですけど、イスタンブールはなぜか魚料理の価格が高いんですよね。もともと日本は魚がおいしいので、敢えてイスタンブールで食べなくても良いのでは、とも思います。wifiを使えたのは良かったです。
その後はギュルハーネ公園に向かいました。緑豊かな公園内を散策します。いろいろ面白い銅像や石像があって、楽しいです。ボスポラス海峡を眺めたかったのですが、眺望が良いところはレストランスペースになっており、普通には見えません。ぐぬぬ。
続いては、トプカプ宮殿へ。ギュルハーネ公園の中から行けると思ったのですが、手前の分かれ道で違う方向に行く必要があったみたいです。結構急な坂を登っていくと、考古学博物館の前あたりで、銃を構えた軍服姿の人が2名立っています。何も悪いことはしてないのに、受ける威圧感はすごいです。
坂道を登りきると、トプカプ宮殿前に到着です。チケットブースや入口を見る限り、それほど混雑していない雰囲気です。ただし、手持ちの現金が少なかったので、ATMで補給しに行きました。スルタンアフメット広場付近に行ったのですが、やたら日本語で話しかけられて、鬱陶しいです。きりがないので無視。途中アイスクリーム屋さんを見つけたので、ピスタチオ味のアイスをいただきました。暑い中のアイスは最高。
空になったアイスの箱を持ちながら歩いていると、ゴミ箱の場所の提示と、鞄の口が空いてることの指摘をされました。英語だけ喋る人と日本語も喋れる人、最初は親切なのだと思いました。しかし、自分がトプカプ宮殿に行こうとすると、混んでるから今は止めたほうがいい、と言ってきたので、信用しないことにしました。さっき実際に確認していて、明らかに混んでいなかったのです。ひたすらチャイを飲みに行こうと誘うので、客引きなんだろうなあ、と。振り切ってトプカプ宮殿へ行きました。トプカプ宮殿へ簡単に行ける道を教えてもらったことだけは、助かりました。
トプカプ宮殿内はとても広いです。庭園や館内などてくてく歩きまわって見学。そこでふと気づきました。ハレムの入場時間って16時までだったような。実は入場チケットを買うとき、チケットブースに質問をさせて、という人たちがいたのですが、この件だったのですね。そのときの応対を見ていると問題なさそうだったので、大丈夫だろうと思いつつ、早めに向かいました。結果、無事に入場できました。繁忙期だから延長しているのでしょうね。
ハレムの内部は白地に青の幾何学模様が刻まれたタイルを基調としています。手が込んでいつつ、雰囲気は落ち着いていますね。多くの部屋がありましたが、それらは中庭に通じているものの、外へ通じている部分は限られています。ハレムがちょっと異質な閉ざされた世界だったという雰囲気は、そうした造りからも今に伝わってきます。ちなみに中庭にはベンチが置かれており、ひと休みするのに良いです。
ハレムの見学後は、トプカプ宮殿の残りの部分を見学します。宝物館など展示室を巡ります。入口に近いほうの展示室には、様々な武具が展示されていました。とても煌びやかな剣や槍が鎮座していて、見るからに実戦用ではなく、宝飾という印象でした。奥の展示室には、トプカプの短剣やスプーン屋のダイヤモンド、世界最大のエメラルドなど、様々な宝石を見ることができました。とても煌びやかで、いくつもの繊細な光を映し出しています。残念ながら展示室内は撮影禁止なので、写真はありません。
その後は図書館など庭園部分の見学をして、続いて入口のほうに戻ってきて、まだ見ていなかった箇所を散策します。ガイドブックに載っていた、トプカプ宮殿建築時の起点となる石も、ちゃんと見つけることができました。
その後はまだ見ていなかった宮殿の奥のほうへ行きました。きれいなチューリップ畑があったのですが、時季が遅かったようで、ほとんど枯れていました。他にも噴水や海峡の眺めなどを楽しみました。
トプカプ宮殿をあとにしたら、スルケジにあるGAR RESTAURANTにて、夕食。トマトスープとアダナケバブとエフェスビールをいただきました。アダナケバブはちょっとピリ辛ですが、食欲を刺激する程よい感じ。店員さんとは日本に関して軽いやり取り。「ヤクザ」という単語は意外と国際的なのでしょうか。良い雰囲気で楽しく過ごせました。
このあとはホテルに帰りたいのですが、先ほどの二人組に会いたくなかったので、別ルートで帰ることにしました。あまり把握していない道をてくてく歩いていきます。思いのほか急な坂道で、クネクネと曲り、自分の位置が分からなくなってきます。結局気づいたらスルタンアフメット広場に出ていたようで、運悪く見つかってしまいました。
チャイをご馳走するよ、と言われて、客引きだろうなあ、と思いつつ付いていったら、そこは絨毯屋。ああ、やっぱり。チャイをご馳走になって、色々じゅうたんを見せられます。そして、どれを買うんだ?てきな展開になってきたので、買わない旨をはっきり告げると、途端に剣幕が厳しくなりました。威圧を態度に出してきます。それを見てカチンときたので、もうお前の店からは何ひとつ買わないというモードになりました。じゅうたんを買わないと見ると、今度はスカーフを進めてきて、それも買わないと分かると、1000円弱のトルコ石を進めてきます。まあ、この手で買う人が多いから、こうしているんでしょうね。全部断って店を出ました。最後に悪態つかれてとても腹が立ったのですが、イスタンブールにはまだ2日以上滞在するので、余計な波風は立てないようにしました。
イライラしながら歩いていくと、ブルーモスク前にいました。すると突然声を掛けられました。ドバイから来たと自称する青年、東京にも行ったことがあるんだ、とか言っています。それから、Japanese Oppai、Turkish Omankoとか連発して、とてもフレンドリーに話しかけてきます。すっごい人の良さそうな顔してるんですよね。まあ、呑みに一緒に行こうよ、と言い出して、明らかにぼったくりバーの勧誘なのですが。続けざまに心底疲れていたので、疲れてるからごめんね、ホテル帰るわ、と振り切りました。握手をしてお別れ。会話のなかで、自然と泊まっているホテルがどこだか聞いてきますが、それをはぐらかす程度の意識は持ち合わせています。
とにかく早くホテルに戻りたかったのですが、目印にしていたトラムの駅を1つ先まで行ってしまったせいで、だいぶ迷いました。まあ、色々あって気が焦っていたこともあるでしょうね。
21時すぎ、ホテルに戻りました。翌日の計画を練りつつ、今度はお湯の出るお風呂に入ってさっぱりとしました。0時すぎに、就寝です。