2022年03月25日、房総半島の南端である野島崎にて星空を観賞してきました。SCW予報だと、夜にかけて薄い雲が広がるようです。日帰りなら当日の予報で判断できますが、泊りの場合はそうもいかないので、ここ数日はSCWとのにらめっこでした。
というわけで不安を抱えつつ、19時すぎに野島崎に到着すると、星がきらきら瞬く夜空が広がっていました。市街地とは明らかに違う数の星を肉眼で捉えることができます。
さっそくカメラをセッティングして撮影を始めますが、今回もやってしまった失敗が、ISO感度、絞りを適切に設定しないことより、明るく映らないというミスです。絞りは一番開いている状態になっているという思い込みがあって、確認が漏れがちです。
さて、今回の一番のお目当ては、野島崎の海辺の岩場に設置された、白いベンチを合わせた星景写真です。最初はベンチを中央にして写真を撮っていたのですが、どうも南東の空の星があまりよく見えないです。
南西の方がよく見えるので、ベンチを左側にして、西の空を映してみました。冬の大三角やオリオン座もきれいに収まりました。これが今回のメイン写真です。最初はあまり気にならなかったのですが、上記のように長時間露光した写真を見ますと、薄雲が広がっている様子がよく分かり、だいぶ星の数が減っているように思えます。明るい星々は十分に見えるのですが、淡い星があまり映らないので、少し迫力に欠けます。
ところで、星景写真なので、日周運動の半分の速度で赤道儀を回そうとも考えましたが、星空をメインに撮影したかったので、通常の日周運動の速度にしました。
そしてせっかくなので春の大三角形も狙っていましたが、どうにも東の空がよく見えないので、断念。光害はなく、北以外はよく見えるはずなのですが、雲が広がっていたのですかねえ。
そしてもうひとつ狙ったのが、オリオン座大星雲。とはいえ、今回持ってきたレンズのテレ端は100mmなので、お試し程度。結果はさっぱりでした。ソフトンフィルタの滲みと区別が付かない程度。次回はもう少し望遠の効くレンズを使い、短時間露光のコンポジットで合計露出時間を稼いでみたいと思います。極軸望遠鏡を導入して極軸合わせの精度を上げて、露光時間を伸ばそうかとも思いましたが、そこまで淡い天体ではないので、まだその方法は使わなくてもいいかな、と考えました。
やがて、目が慣れてきたのか、実際に雲が広がってきたのか、定かではありませんが、肉眼でも雲が気になり始めました。というわけで、21時手前に撤収です。海辺なので風が強いですが、比較的暖かかったことが救いです。