磐梯山登山

2023年07月22日、日本百名山の一座である磐梯山に登ってきました。もともと安達太良山と合わせて1回の旅行で登るつもりでしたが、平日以外は安達太良山の登山口までのアクセスが少し大変になることもあり、日帰りで磐梯山だけ登ってきました。

10時ごろ、猪苗代駅に着きました。もう1時間早く来ることもできますが、朝のんびりできる方を選びました。猪苗代登山口までバスは走っていないので、タクシーで行くつもりでしたが、駅前に待機していなかったので、歩いて向かうことにしました。

遠くに磐梯山を望みながら、北へ歩きます。天気は好天で青空が広がっていますが、磐梯山の山頂部分だけ雲が掛かっています。登頂する頃には晴れていて欲しいなあ、と思いながら、足を進めます。熊野神社や亀ヶ城公園、白い洋館の校舎が印象的な猪苗代小学校を通り過ぎて、突き当たりの道に出たら、左へ少し進んで右へ曲がります。ここから徐々に上り坂となります。

土津神社が見えてきたら、その先は九十九折の道路となります。途中で直登する砂利道がありますので、勾配はきついですが距離は短縮できます。ここを登りきると、猪苗代スキー場のセンターハウス前の駐車場に出ます。トイレがありますので、ここで用を足します。ここまで猪苗代駅から歩いて、約1時間でした。南関東に比べたら気温は低いとはいえ、十分に暑さを感じるので、地味に堪えました。

この時期は夏山リフトが動いていますので、はやま第1リフトと第6リフトを乗り継いで、一気に標高を稼ぎます。第6リフトの区間は歩いてもいいかなあ、と思っていましたが、ここまでの歩きで思いのほか体力を消耗したので、両区間ともリフトに頼ります。

はやま第6リフトから登山道へ合流する道は、急勾配な坂道をトラバースしていく形になるので、地味に怖いです。特に平たく舗装されているわけでもないので、足を滑らさないように慎重に進みました。地上のほうに目を遣ると、悠々と水を湛える猪苗代湖が見えます。

登山道に入ると、しばらくは急登が続きます。岩交じりの細い道を登っていきます。道の脇にはノアザミ、オトギリソウ、オカトラノオ、ダルマウツギ、サワヒヨドリなどの花が咲いており、カメラのシャッターをどんどんと切ります。低木が多く視界も開けていますが、その分太陽の光を直に浴びるので暑いです。途中、下山してきた方に上の方の様子を伺いましたが、意外とガスは大丈夫そうとのこと。

急登区間を終えると、森の中に入っていきます。日差しが遮られるので助かります。最初のあたりは、鮮やかな橙色が印象的なクルマユリが迎えてくれます。他にもコメツツジ、イブキジャコウソウ、イワジャシンなどを楽しみます。しばらく歩くと赤埴山との分岐に出合いますが、あまり余裕もないので赤埴山には登らないルートを進みます。

しばらくの間、大きなアップダウンはない平坦な道を進みます。ツルアリドオシ、ヤマブキショウマ、ギボウシ、ヌスビトハギ、ミヤマコウリゾナ、ホタルブクロなどを楽しみつつ、歩きます。途中、湿地のような場所を抜けると、目の前に櫛ヶ峰が見えてきて、徐々に視界が開けてきます。

マルバチシャノキ、ヤマハハコ、ヒメシャジンを観賞しながら、緩やかに登っていきます。しばらくすると広場に着きました。この辺りはずいぶんと景色が変わり、火山の荒々しい山容を望むことができます。残念ながら空の方が雲が増えてきて、すっかり日が隠れてしまいました。

再び登ります。タカネナデシコやカラマツソウなどの花を楽しみながら進んでいくと、弘法清水小屋に出ました。多くの方が休憩中ですが、下山の方が大半のようです。八方台登山口から入山した人もそれなりにいそうです。弘法清水小屋でなめこ汁をいただき英気を養ったら、山頂に向けて出発します。

再び急登となります。岩交じりで多少滑りやすい箇所もありますので、特に下りは注意が必要です。曇天に加えて目の前をガスが流れ始めるも、青空も微妙に垣間見えて、目まぐるしい天気になっています。ウスユキソウ、マルバシモツケ、チダケサシを見遣りながら山頂へ向かいます。およそ30分ほど歩いて山頂に着きました。

山頂部分は結構広くて、岩がたくさん転がっています。そして大量のトンボが乱舞しています。地面にもたくさん留まっていて、気づかずに踏んづけてしまいます。三角点、磐梯明神の石祠、山頂看板と、一通りのモニュメントを見終えたら、適当な場所に腰かけて、昼食をいただきます。

うっすら明るかったりしますが、基本はガスっていて、特に猪苗代湖の方面はまったく見えません。北の桧原湖はうっすら見えます。しばらく経つと、徐々に北の方が晴れてきて、東や西の方も見通しが利くようになってきました。最後は猪苗代湖がある南ですが、こちらがなかなか晴れません。

それでもしばらく粘っていると、ついに猪苗代湖がガスの隙間から姿を見せ始めました。それからすっかりガスが晴れて、猪苗代湖の全容を望むことができました。さすが国内4番目の広さを誇る湖、大きいですねえ。

山頂からの眺望も楽しめて満足したので、下山します。同じルートのピストンです。往路では曇天で景色がいまいちでしたが、帰りはすっかり晴れていて気持ちの良い景色が広がっています。しばらくの間、左手に桧原湖を望みながら下れます。日差しによる暑さはありますが、下りなので幾分マシです。途中タオルをなくしたことに気づきましたが、少し戻ったところで無事発見できました。

山頂で粘った分、予定よりも遅くなってしまったので、勾配が緩くなってから若干ペースアップしながら下っていきます。そしてはやま第6リフト前に着きました。

既にリフトは営業時間を過ぎているので、徒歩で下山します。登山道は別にありますが、リフト横の道を直接下りるルートを選びました。最初は九十九折の道に沿って歩いていましたが、車両用の道なのでザレていて歩きにくく、リフトの傍に直線で下降する踏み跡を見つけたので、そこを進みます。こちらは急になりますが、草でグリップが効くのでわりと歩きやすいです。

続いてははやま第1リフトの区間を下ります。こちらもリフトの隣に道があるので、そこを使います。しかし勾配がかなりえげつないです。スキー場の中級コースレベルです。まっすぐ下るのは危険と判断して、小回りターンをしながら下りていきました。はやま第6リフト地点から、約30分で下山完了です。

下山後はコーラで喉を潤し、それから電話でタクシーを呼んで、猪苗代駅まで向かいました。

今回の山行データは、以下の通りです。

距離15.14km
山行時間5:37:19
経過時間7:02:13
高度上昇907m
高度下降1,109m

往路で、猪苗代駅から猪苗代登山口まで歩き、一方で途中を夏山リフトでショートカットしているという変則パターンとなってます。標高グラフで切れ上がっている箇所は、リフトで一気に上がって山行データから除いている部分です。帰りは登山口まで歩いて下山しました。

序盤と終盤に急登がありますが、それ以外は比較的勾配が緩く、技術的にも歩きやすい山です。また花の種類が多く、様々な花を楽しめるのが印象的でした。昨今の猛暑の影響か、山の上でもそれなりに暑かったです。

記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする