2024年02月11日、信州百名山である北横岳に登ってきました。雪山入門者にお薦めとされている山です。北八ヶ岳ロープウェイで一気に標高を稼ぐことが可能で、山頂までの所要時間もあまり長くありません。とはいえ、天候しだいでは大きく冷える可能性もあるので、先日購入したフリースジャケットを着て、前回と同様に起毛タイツを穿いて防寒体制を整えます。
山行当日、あずさ1号に乗って茅野駅まで向かい、そこからバスに乗って北八ヶ岳ロープウェイまで向かいます。さすがの三連休でバスは座れませんでした。そして八ヶ岳ロープウェイ前に着いてからが長かったです。ロープウェイは登山者とスキースノーボードの利用者で大行列になっています。乗車券を購入するのに30分ほど掛かり、さらにロープウェイに乗車するのに30分ほど掛かりました。三連休効果か、普段から休日はこんな感じなのか、どちらなのでしょうね。いずれにせよ、これにより計画がだいぶ押してしまいました。ただ1時間待ちとはいえ、さすがに歩いて山頂駅まで登る時間よりは、速いと思います。
山頂駅に着いたら登山届を提出します。それからゲイターの装着をして、ダウンジャケットを着込みます。そして外へ出てアイゼンを装着しました。年初の黒斑山登山ではあまり感じませんでしたが、今回は雪の眩しさを強く感じましたので、クリップ式サングラスを装備します。キツツキのオブジェに見送られつつ、いざ出発です。
少し進むといきなり急坂が登場します。ここでさっそくピッケルをザックから外します。アイゼンを効かせればピッケルはなくても問題なさそうでしたが、とにかく使ってみたかったので手に取りました。
急坂自体はすぐに終わり、その後は平坦な坪庭をハイキングしながら進んでいきます。八ヶ岳ブルーな青空の下に雪原が広がり、白と青のコントラストが美しいです。なお、途中アイゼンが外れてしまったので再装着しました。踵側のビンディングが上手く掛かっていなかったのかなあ。この後は特に外れることはありませんでした。
坪庭が終わると北横岳に向けた本格的な登りが始まります。そこそこの傾斜の道を登っていきますが、アイゼンがあればしっかりと止まるので、特に問題ありません。トレースもしっかりしているので、疲れもほとんどないです。ただ雪のない道を歩くことに比べると、疲労感はありますね。
樹林帯を抜けて登っていくと、北横岳ヒュッテに出合います。こちらでは多くの方が休んでいました。山頂に比べて寒さを凌げるので、こちらの方が休憩スポットとして人気がありそうです。
北横岳ヒュッテから10分ほど登ると、北横岳南峰に登頂となります。ちょうど山頂付近が森林限界なので、一気に景色が開けます。さらにここから数分歩くと、北横岳北峰に登頂となります。
北峰には山頂標や石仏があります。正面を望むと、平たい山頂の蓼科山が見えます。期待していた海老のしっぽは見られませんでしたが、強風で片側に伸びた木々の枝に雪を纏っている姿が、海老のしっぽのようにも見えました。
山頂ではカフェオレを淹れていただきました。冷えた身体に染みますねえ。ところでここ最近山専用ボトルの水が零れがちです。ゴムパッキン部分で上手く栓が閉まっていない感じです。購入して日が浅いので劣化ではなく、分解した時に何か取り付けをミスったかもしれません。
本当はもう少しのんびりして食事も楽しみたいところでしたが、ロープウェイ混雑による出発の遅れによってあまり行程に余裕がないので、下山を急ぎます。ピストンなので同じルートです。程よい傾斜でアイゼンもしっかりと効くので、駆け足で進めます。チェーンスパイクで来ている人もそれなりに見かけましたが、下山時に前を歩いていた人たちが一歩踏み出すごとに10cmくらい滑っていて、危なっかしかったです。年初の黒斑山ではアイゼンはオーバースペック感がありましたが、今回の北横岳では適正だったと思います。ピッケルとストックについては、硬い氷もなかったのでストックで間に合う感じでした。
坪庭まで降りたら、雪原を眺めながらウイニングウォークです。順光で青と白のコントラストを楽しみ、一方逆光では陰影のコントラストを楽しめます。
14時20分すぎ、ロープウェイ山頂駅前に着きました。早速アイゼンとゲイターを外し、ピッケルをザックに装着します。雪山登山は出発と撤収で余分に時間が掛かります。諸々片付けを終えたら、ロープウェイ乗り場へ向かいます。ロープウェイは10分間隔で動いており、移動時間は7分です。
14時50分すぎに山麓駅に到着して、無事15時発のバスに乗車できました。このバスが最終便なので、わりとギリギリでした。
今回の山行データは以下の通りです。
距離 | 4.21km |
歩行時間 | 1:45:49 |
経過時間 | 2:02:54 |
高度上昇 | 303m |
平均心拍数 | 103bpm |
好天ということもあり比較的暖かかったと思いますが、それでもグローブを外していると徐々にきつくなってきますね。一方で上半身は着込みすぎたか若干暑かったです。雪山経験が浅いので温度感が分からず防寒に傾けましたが、適宜調整すべきでした。ちなみに上半身は、メッシュ、ベースインナー、ミドルインナー、フリースジャケット、ダウンジャケット、レインウェアと重ねまくっています。下半身は、起毛タイツとソフトシェルパンツのみです。
コースは坪庭の平坦なハイキング部分と、北横岳に向けた登山部分に大別されます。距離は短く傾斜もそこまできつくないですが、前述の通りチェーンスパイクでは厳しそうでした。登れないことはないけど、リスクがある感じですね。
高度グラフを見ますと、下りタイムが上りの半分程度になっていました。トレースがしっかりしているので、アイゼンでしっかりブレーキが効く状態なら、斜面が滑らかになる雪面の方がむしろ下りやすいのかもしれません。
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