槍ヶ岳登山旅行~3日目(登山2日目)

3日目、4時50分ごろ起床。何だかんだでそれなりに眠れたと思います。朝食をいただいたら、6時すぎに出発。

山肌を太陽が照らしていて、良い天気です。早朝の谷間なので、登山道にはまだ日が差しません。夜のうちに降った雨に濡れる草木の間を歩きながら、緩やかな上りを進んでいきます。

30分ほどでババ平キャンプ場に着きました。数張のテントがあります。それらを見送り、先へ進みます。しばらくは沢に沿った平坦な道を進みます。赤岩沢の名前の通り、赤みを帯びた石や岩が多く転がっています。30分ほど歩くと、槍沢大曲りに着きました。

ここから徐々に展望が開けて、グリーンバンドに入ります。本格的な登りが始まりますが、同時にお花畑も広がるので、頑張れます。青空が広がり、太陽が差していて、最高のお天気。高山植物のベストシーズンということで、色とりどりのたくさんの花が咲いています。延々と登りが続く区間ですが、景色が良すぎて、ほとんど疲れを感じませんでした。

ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、イワオトギリ、アキノキリンソウ、ヤハズハハコ、ミヤマキンポウゲ、ニッコウキスゲ、モミジカラマツ、コバイケイソウなどを見ながら登り進めて、天狗原分岐に着きました。

さらに登りは続きます。ここまでも含めて何本か涸れ沢を渡るのですが、1箇所だけ、危うく沢に入り込みそうになりました。天城山の時といい、要注意です。正面に目を向けると、遠くに見えていた雪渓が徐々に近づいてきました。滝見岩を過ぎると、小さな水の流れが見えてきて、水沢に着きます。

水沢は水場になっており、冷たい水が流れています。振り返ると、これまで登ってきた槍沢カールの景色を望めて、壮観です。

水沢から先へ進むと、ハイマツ帯に入ります。そして徐々に岩稜地帯となってきます。しばらく平坦な道があるので、ほっとひと息。灰色の岩場に、チングルマやミヤマダイコンソウの群生が点在しています。

再び緩やかに登り始めて、途中雪渓の傍を通ります。表面の雪は思いのほか柔らかくて、簡単に手の跡が付きます。もっとカチコチに固まっているものだと思っていました。

播隆窟を過ぎて、槍の穂先が見えてきたら、最後の頑張りどころ。ガレ場をトラバースしながら徐々に標高を上げていきます。時折見かけるイワツメグサやミヤマリンドウ、シコタンソウの群生に励ましを受けつつ、何とか登りきって、槍の肩に着きました。

槍ヶ岳山荘でチェックイン手続きを済ませたら、しばらく部屋で休憩。ストックはストックカバーに収納しました。布団の上にはインナーシーツ。槍沢ロッヂからここまで4時間程度しか歩いていませんが、そこそこ体は疲れているようです。そして何故だか、右手の人差し指が攣ったような感じになっていました。

30分ほど休憩したら、ヘルメットをレンタルして、槍の穂先に挑戦します。肩に着く前は、雲ひとつない状態でしたが、ここに来て雲が出始めました。穂先には、ザックは背負わず、サブザックに最小限の荷物だけ入れて、登ります。基本的に手も使いながら登って行く形になると思います。後半には鎖場やハシゴが連続して出てきます。感覚的には、写真の見た目ほどきつくはありませんが、リスクはある登りです。何度か、これで正しいのかなあ、という少し不安定な動きで通過した箇所もありました。ハシゴも、つま先しか乗らないような場所もあります。

20分程度で山頂に着きました。山頂は広くありませんが、20人くらいは入れそうな大きさです。ほこら前にある槍ヶ岳の看板を手に持って記念撮影をしてもらいました。三角点もばっちり収めました。雲は半分掛かってきているような状況でした。晴れている方向もあったので、ギリギリセーフでしょうか。

下山後はペプシで一服。山で飲む炭酸の美味さたるや。それからキッチン槍にて昼食で牛丼をいただきます。朝食が早いので、13時すぎだと結構お腹が空いていて、身体に染み渡ります。

食後は部屋に戻って休憩。16時くらいに完全に疲れが抜けた感じになったので、起きて小屋の周りを散策します。ミヤマシシウド、ミヤマオダマキ、ミヤマダイコンソウなどの花を愛でつつ、雲が掛かったり晴れたりする槍の穂先を眺めたり。槍の肩から見渡す槍沢カールやその先にそびえる山々の稜線も気持ちいいです。しかしながら、午後になると曇りがちなお天気。まあ、夏山らしい天気なのですが。

17時に夕食となります。中華メニューで、海老チリ、春巻き、焼売です。食後は外をお散歩。さすがに寒さが堪えてきたので、ダウンジャケットを着込みます。ダウンパンツも持ってきましたが、こちらは出番なし。夕焼けに淡い期待を寄せていましたが、ガスが多くて駄目そうですね。ただ雲海は見事で、ガスの晴れ間に雲海から頭を覗かせる双六岳を見られました。

19時ごろ、部屋に戻って横になります。うとうとしつつ、でも微妙に寝つけず、けれどいつの間にか寝ていました。山小屋では、やることがなくて横になっている時間が長いので、少し腰が痛くなってきました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする